◆男子プロゴルフツアー フジサンケイクラシック 第1日(31日、山梨・富士桜CC=7424ヤード、パー70)
今年の日本アマチュア選手権で優勝したホープ・中野麟太朗(19)=早大2年=が4バーディー、1ボギーの67をマーク。首位と1打差の2位とツアー自己最高発進を決めた。平均飛距離300ヤード超えの“ゴルフ界のリンタロウ”は、ツアー5戦目で自身初の予選通過&史上7人目となるアマVの快挙を目指す。プロ10年目で初優勝を狙う竹安俊也(30)=フリー=が、4アンダーで初の単独首位。
19歳のアマ・中野がメジャー級の難コースを攻略した。10番スタートのこの日、最難関の15番で10メートルの下りスライスを沈めて初バーディー。6番から3連続で伸ばし「出来過ぎだけど、プラン通りのゴルフができた」と充実の表情を見せた。
平均飛距離300ヤード超えの豪快なドライバーが最大の特徴だ。国内最多94勝を誇る尾崎将司(76)主宰「ジャンボアカデミー」4期生として腕を磨いた。日本アマ優勝の報告に訪れた際には、初めて師匠から褒めてもらい「一歩一歩、階段を上っていけば、プロでも成功できる」と金言を授かった。
高校野球でプロ注目の佐々木麟太郎内野手(18)=花巻東3年=と漢字は異なるが同じ名前だ。競技は違えど、ともに“長距離砲”として活躍するが「あっちの方がすごい」と謙遜も、漢字を間違えられる悩みも抱えており「有名になって『朗』を間違えられないようにしたい」と野望も抱く。
持ち前のショットが好調で、ツアー自己最高の2位発進。「アマチュアの間にレギュラーツアーで優勝する」という目標も持つ。アマVなら昨年9月の蝉川泰果以来7人目となる。「自分のできる最大限のことをやるだけ」と、“ゴルフ界のリンタロウ”がツアー優勝でその名を全国にとどろかす。(富張 萌黄)
◆中野 麟太朗(なかの・りんたろう)2003年11月11日、台湾生まれ。19歳。台湾人の母を持ち、ゴルフ漫画「あした天気になあれ」を読んで7歳から競技を始める。明大中野中、高を経て22年4月に早大スポーツ科学部へ入学。高3時に全国高等学校ゴルフ選手権優勝。今年6月、日本アマチュア選手権初優勝。得意クラブはドライバーで平均飛距離は300ヤード超え。目標の選手はジョン・ラーム(スペイン)。184センチ、90キロ。