神谷そら「夢みたい」大会6人目の初出場でメジャーV!前日熱中症気味も10時間睡眠と気持ちで


通算12アンダーでメジャー初優勝を果たし、カップを手に笑顔の神谷そら(カメラ・豊田 秀一)

通算12アンダーでメジャー初優勝を果たし、カップを手に笑顔の神谷そら(カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー第2戦 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 最終日(10日、長崎・パサージュ琴海アイランドGC=6755ヤード、パー72)

 ルーキーの神谷そら(20)=郵船ロジスティックス=が2打差3位からの逆転で4月以来のツアー2勝目、涙のメジャー初優勝を飾った。5バーディー、1ボギーの68で通算12アンダー。平均飛距離で今季ツアー1位の259・69ヤードを誇る飛ばし屋が大会史上6人目の初出場Vを達成し、将来の夢である海外挑戦へ3年シードを獲得した。小祝さくら(25)=ニトリ=が71で1打差の2位。

 「大好き」な海沿いのコースで、神谷が圧倒的な飛距離の優位性を生かした。1番パー5は、5アイアンで6メートルに2オンさせ楽々のバーディー。10番で小祝を突き放すと首位を譲らず、6人目の大会初出場V。「夢みたい。プロ生活で1度はメジャータイトルを取りたかったが、ルーキーイヤーで取れた。最終日まで自分らしいゴルフを貫けた」。仲間の祝福に涙があふれた。

 アマ時代の1年前。同学年の川崎春花(20)のこの大会での初優勝をテレビで見守った。「すごいな、と悔しいな、の気持ちがあった。じゃあ頑張ろうと」―。2か月後のプロテストにトップ合格を果たすと、4月にツアー初優勝。だが、夏場は熱中症による棄権と予選落ちが重なり「モヤモヤした日が多かった」と振り返る。

 耐える時期も継続して取り組んだショットが上向き、大会前にコーチとパッティングを修正した。第3日に暑さで熱中症気味の症状になったが最終日は「アドレナリンが出て、ごまかしていた」と笑った。前夜は「10時間くらい寝た」と懸命に体調を整え、難コースを攻略。山下、稲見らメジャー覇者たちを退けた。

 長崎は中学の修学旅行が試合と重なって来られず、今回が初訪問。「大好きな場所。(地元の)岐阜と離れているのに温かい声援を送ってくれてうれしかった」と喜んだ。今週は丸亀製麺の「釜揚げうどん」で夕飯を済ませた日もある“庶民派”の20歳は、優勝賞金3600万円と3年シードを獲得。「将来は米ツアーに出たい」と見据えた。

 3週後には国内最高峰のメジャー、日本女子オープン(28日開幕、福井・芦原GC海C)が控える。昨年5月、中部女子アマを制した得意の海沿いのコースに「プロになって戻ってこようと決めていた」。当初の想像を超え、メジャー覇者として堂々と乗り込む。(岩原 正幸)

 【ちょっといい話】神谷そらは3姉妹の長女、ゴルフ話に花

 神谷の父・哲史(さとし)さん(47)は会場で「遠くから見守っていました。負けん気が強いというか、ここ一番の集中力は素晴らしいと親ながらに思います」と喜んだ。一家はゴルフ3姉妹で長女のそらは2人の妹(もも=高3、ひな=高1)にとっての良き姉。次女がプロテストを受験中でもあり、父は「優しいお姉ちゃん。最近は3人でよくゴルフの話をするようになった」という。3人でプロになるのが家族の目標だ。「下2人も追いつけ、追い越せでいい目標がそばにいて、刺激を受けていると思います」と目を細めた。(正)

 ◆神谷が達成した記録

 ▼6人目の大会初出場V 鈴木愛(14年)、畑岡奈紗(19年)、同学年の川崎春花(22年)らに続く

 ▼20歳145日でのメジャー制覇 ツアー年少7位。今大会では3番目の若さ

 ▼ダイヤモンド世代(03年度生まれ)2人目のメジャーV 川崎に続く。ツアー優勝者は神谷を含め、桜井心那(ここな、3勝)、川崎(2勝、うちメジャー1勝)、尾関彩美悠(あみゆ、1勝)の4人

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