◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 最終日(5日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)
28位からスタートした石川遼(カシオ)は、バーディーなし、1ボギーの71で回り、通算イーブンパーで今大会を終えた。石川がホールアウトした時点で35位に後退した。
1番パー4で約3メートルのバーディーパットはわずかに外れた。2010年大会の最終日で12バーディーを量産し、世界主要ツアー最少の58をマークして大逆転優勝を果たした石川は、この日、スタートホールで良い流れに乗れず、14年前のような猛チャージとは対照的な渋いゴルフになった。「もう少しでナイスプレーだった。ボギーをひとつで抑えられたので、そんなに悪くありません。ただ、いいスコアを出すにはかみ合わなかった」と落ち着いた様子で18ホールを振り返った。
プレーでは、大きな見せ場をつくることは出来なかったが、ホールアウト後には好プレーを見せた。
ゴールデンウィークで多くの観衆が来場。クラブハウス前には石川のサインを求めるファンが約100メートルの行列をつくった。
石川は約200人、全員にサイン。「ありがとうございます」と感謝するファンに対し、石川も目を見て「ありがとうございます」と応えた。石川が全員にサインを終えると、クラブハウス前のファンの間から自然と温かな拍手が沸き起こった。
トッププロはプレーだけではなく、プレー以外でもファンを沸かせることができる。日本男子ツアーを支える看板選手にふさわしい、石川遼の姿だった。