将来、賞金女王となり、今村氏（右）から水族館を引き継ぐ約束をした須藤弥勒（提供写真）
史上初めてゴルフのジュニアメジャー４冠を達成し「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒（１３）＝ゴルフ５／太陽自動車＝が７日、スポーツ報知の取材に応じ、将来、賞金女王となり、静岡・沼津市の水族館「あわしまマリンパーク」を買い取るという野望を明かした。
駿河湾の淡島にあり、専用の連絡船で入場する、あわしまマリンパークは今年２月に施設の老朽化などを理由に一時、閉園されたが、放送作家の今村クニト氏（５４）が運営会社の株式を取得して、自ら新社長として、７月に運営を再開した。今村氏は弥勒が６歳の時から須藤家と親交があり、現在は弥勒の動画サイトを手がけている。先週末には弥勒をマリンパークに招待した。
一日を楽しんだ弥勒は「イルカと触れ合って、心が洗われる思いでした。すごくリフレッシュできました」と満面の笑みで話した。さらに、今村氏と交わした仰天の約束を明かした。「いつか、賞金女王になって、あわしまマリンパークを今村さんから買い取ります、という約束しました。たくさん、練習をして、優勝を重ねて、あわしまマリンパークを買えるくらいに賞金を稼ぎたいです」と１３歳は無邪気に話した。今村氏は「小さい頃から弥勒選手が頑張ってきた姿を間近で見てきました。不可能と言われることを成し遂げると思っています」と期待を込めて話した。
８月６日に、ツアー出場資格が得られる１３歳となった弥勒はニトリレディス（８月２２～２５日、北海道・桂ＧＣ）とゴルフ５レディス８月３０日～９月１日、岐阜・ゴルフ５ＣみずなみＣ）の連戦でツアーデビューを果たした。ニトリレディスは８５、７８の通算１９オーバーで１１８位。２戦目のゴルフ５レディスは７８、７５の通算９オーバーで１００位。目標としていた予選通過はならなかったが、徐々にスコアアップし、未知数の潜在能力を示した。前代未聞の「女子プロゴルファー兼水族館オーナー」を目指し、弥勒の果てなき挑戦は続く。
◆須藤 弥勒（すとう・みろく）２０１１年８月６日、群馬・太田市生まれ。１３歳。１歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。１７年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。１８年も連覇した。１９年にマレーシア世界選手権、２１年にキッズ世界選手権、２２年６月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の４大メジャーを制覇。２２年８月に横峯良郎氏に弟子入り。２２年１月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ５と太陽自動車をはじめ計１６社に推定総額３億６０００万円以上の支援を受けている。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。１５０センチ、５０キロ。