渋野日向子「まだまだ伸びしろたくさん」「久々に見る景色」 66で単独首位発進…一問一答


9番で笑顔を見せながらフェアウェーを歩く渋野日向子。初日6アンダーで単独首位に立った(右は永峰咲希、左は永峰のキャディーの目沢秀憲氏)(カメラ・今西 淳)

9番で笑顔を見せながらフェアウェーを歩く渋野日向子。初日6アンダーで単独首位に立った(右は永峰咲希、左は永峰のキャディーの目沢秀憲氏)(カメラ・今西 淳)

◆国内女子プロゴルフツアー 富士通レディース 第1日(17日、千葉・東急セブンハンドレッドC=6697ヤード、パー72)

 2週連続で国内ツアーに出場している渋野日向子(サントリー)が2度の2連続を含む7バーディー、1ボギーの6アンダー66をマークし、単独首位発進を決めた。

 渋野は出だし1番で8メートル、2番で7メートルをねじ込んで連続バーディー発進。3番でバンカーからのアプローチを50センチに寄せてパーを拾うと、6番でグリーン左手前のラフ約25ヤードからチップイン、7番パー5も第3打のアプローチを1メートルに寄せて連続バーディーを決めた。

 後半は10番で3メートル、14番で6メートル、16番で4メートルを決めてバーディーを量産。最終18番で2・5メートルのパーパットがカップに蹴られて初ボギーをたたいたが、66のビッグスコアをたたき出した。前週まで日米ツアー5戦連続の予選落ち。パットの不調が深刻で、14日に福岡市のスタジオに通ってパッティングの指導を受けた成果をいきなり発揮した。

 渋野の一問一答は以下の通り。

 ◆渋野に聞く

 ―最終18番のパーパットはカップに蹴られた。

 「入ったと思ったんですよ~。(打った直後に歩いて)超かっこ悪いじゃん。でも、そういうところが自分らしいかな。自分の打ちたいところに打てたと割り切りができる状態のパッティングだった」

 ―18番以外は入らなくて悔しいパットはなかったか。

 「そうですね。ロングパットはショートでも仕方ない長さのパットもあった。本当に最後のが悔しさと恥ずかしさが残ります」

 ―取り組んできたことが実った感覚は。

 「これを続けていけば、いい方向に行くんじゃないのかなと思うので、しっかりやり切りたいなと思うような結果が残ってくれた」

 ―カップ際で切れそうで切れずに入るなど、いい転がりで打てている。

 「切れそうだけど入ってくれた、弱いかもと思ってもスーっと転がってくれたりした。いい転がりをしてる証拠だと感じていた」

 ―パットの良い感覚がショットでも許容範囲を広げてくれたか。

 「それはすごい思う。今までは5メートルのバーディーパットがチャンスと思えなかったけど、今日の感じだったら思えるんだろうなと思う見本みたいなゴルフができてた。あんまり良くはないけど、ショットに対しての許せる範囲が今日は広かった」

 ―福岡のスタジオでのレッスンの成果は予想以上に出たか。

 「予想以上です。自分でもビックリしてます。もっと早く行けばよかったし、知っておくべきだった。でも、これが今日だけかもしれないし…。でも、すごく手応えを感じたから、明日以降もこういうゴルフができるように頑張りたい。全てが100点かと言われると、ショットに関しては50%くらいの感じだった。まだまだ伸びしろたくさんだなって、前向きに思えるゴルフが久々にできてよかった」

 ―アプローチが良かった。パットの感覚が良くなったことが影響したか。

 「リズムはすごくいい方向にアプローチもつながってる感覚がある。ちょっとアプローチでショートしてパーパットを決めた場面も多かったけど、私なりには、これでもうちょっと強く打てればよかったなと、打ち方とかよりも、前向きなミスみたいな感じだった。アプローチもまぁまぁでした」

 ―長いパーパットを自信持って打っていた。

 「(最後も)入ったと思ったし、自分が打ちたいところに打てたから、あんなに返ってくるとは思わなかった。そんな360度くらい回らんでええやんみたいな。そういうこともあるんだよと最後に見せてもらえたので、明日につなげたい」

 ―迷いがなくストロークできているか。

 「昨日、自分が信じて打つと目標にしてたので、それは最後までやりきれた。迷いながら打つことは少なかった」

 ―長い距離のパーパットも不安なく打てたか。

 「自分が向けたラインに対して、しっかりリズムよく打つことだけにフォーカスできた」

 ―単独首位の好発進。

 「自分でもビックリしてる。久しぶりじゃないですか。どうしたらいいか分からない。まだ2日あるから本当に何が起こるか分からない。でも、チャンスはつかみたいので頑張りたい」

 ―ギャラリーを沸かせた。

 「皆さんから逆にパワーをもらえる。ホールアウトして次のホールに行く時の花道とか、こういうゴルフ、楽しかったなと。昔を思い出してうれしくなった。それを力に変えられた。1日目だけど、久々に見る景色だった」

 ―持ち味の強気のパッティングが少なくなっていたか。

 「そうですね。ほぼほぼお先にで終えられるくらいの5メートルのバーディーパットで済んじゃう、パーを取りにいってる感じだった。ラインも自分では読めてるけど、構えたらちょっと動いたり、リズムが全然バラバラでパッティングが全く入らない。その流れからショットも悪くなる感じが続いてた。私はパットから流れを作るゴルフの人だと思うよとずっと言われてるので、それは今日すごく感じた。ショットメーカーにもなりたいけど、ある程度はしっかり打ってライン乗りでできるといいかなと思う」

 ―1番、2番のバーディーパットはしっかり打ててた。

 「2番も微妙な傾斜で、後ろから入ってくれた。しっかり打てて、いい転がりだったからああいう入り方をしてくれたのでうれしかった」

 ―福岡でのレッスンはメンタルの部分が大きかったか。

 「それもある。自分で何を気をつければいいか分からず、モジモジしながら硬く、小さくなってた。それが明確にハッキリしたことがいい結果になってると思いたいので、明日以降も期待です」

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