炊飯器持参でサポート…年間女王・佐久間朱莉を母祝福「コツコツ努力していたので、目標が達成できて良かったです」


6番、ティーショットを放ち笑顔を見せる佐久間朱莉(カメラ・豊田 秀一)

6番、ティーショットを放ち笑顔を見せる佐久間朱莉(カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス 第2日(21日、愛媛・エリエールGC=6595ヤード、パー71)

 プロ5年目で今季4勝の佐久間朱莉(22)=大東建託=が初の年間女王に輝いた。第2日は67で単独首位に立ち、年間ポイントランク2位の神谷そら(22)=郵船ロジスティクス=が予選落ちしたため逆転の可能性が消滅。次週の今季最終戦を残して戴冠が決まった。佐久間朱莉の母・美樹子さん(51)がスポーツ報知の取材に応じ、快挙を祝福した。プロ5年目の今年4月に初優勝し、ここまで年間4勝。全試合に出場し続ける活躍をねぎらった。(取材・構成=星野 浩司)

 いつもそばで見守ってきたまな娘が、ついに頂点に立った。母・美樹子さんは「本当にうれしいです。(20年の)プロテストでトップ合格して、同期の選手がどんどん優勝して『自分は何で勝てないんだろう』と悩んだ時期もあった。コツコツ努力していたので、目標が達成できて良かったです」と喜びをにじませた。

 母は遠征先に炊飯器を持参し、おにぎりを手作りするなどサポート。4月のKKT杯バンテリンレディスで初優勝を飾り「一番うれしかった。思い出すとジ~ンときます。時間がかかった分、うれしかったです」。初V後は祝勝会を開き「朱莉が好きな焼き肉をみんなで食べてお祝いした。朱莉はタンが大好き。また行きたいですね」と笑う。

 高校卒業からプロテストまで数か月間、埼玉・東松山CCで研修生として励んだ。好物のロコモコ丼など母の手作り弁当を持ち、父の送迎でゴルフ場へ通う毎日。午前中に荷物運びなどのアルバイトを終え、午後は美樹子さんがキャディーを務めながら9ホールをラウンドした。師匠・尾崎将司の下と合わせて2か所で練習。「本当に良い環境だった。そこでの日々があったからプロテストに合格できた」と感謝する。

 今季は全試合に出場し続けた。「開幕前やシーズン中も体調を崩すことも何度かあったけど、本当に頑張りましたね。オフも休まずトレーニングや練習に行っちゃう子。今年は試合に出続けながら練習の量を抑えて、プロアマ戦で調整して体調を見ながらやってきた。ラウンド後に練習をせずにサウナに行ったり、うまく体を調整していました」

 佐久間について「真面目な努力家で頑張り屋さん」と明かす。「とにかくスケジュール通りに動く。朝は何時に起きて、何時まで美容院に行って、何時から練習という感じ。休みがそれほど多くないからこそ、細かく計画して動ける。すごいと思います」。何事も地道にやり続けられる娘の強さをうれしそうに、誇らしそうに語った。

 ◆佐久間の父・浩太郎さん「今年1年間、頑張ってきたから良かった。本当に負けず嫌い。毎年コンスタントに勝っていければと思う」

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