「しもいえ」じゃないんです 下家秀琉が日本シリーズ優勝で“知名度アップ”目指す


◆初出場 下家 秀琉(23) =エレコム= バンテリン東海クラシック優勝

 2025年シーズンの国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップは12月4日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)で開催される。今季のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位者ら総勢30人が出場。スポーツ報知では連載で、出場予定の選手を紹介する。連載第3回は、下家秀琉(23)=エレコム=。

 どちらかというと寡黙なタイプで、憧れのプロは通算7勝の岩田寛(44)だ。職人気質の23歳が今季の初優勝者に名を連ねた。原動力は「夢」。海外志向が強く、米ツアーで戦うことを目標に日々精進している。

 大阪学院大の先輩で来季から米ツアーを主戦場にする平田憲聖(25)の存在が励みになっている。「昔からよくしてもらっている。追いかけたい」。世界最高の舞台は「行ってみたいというよりかは行きたい」場所で、海外メジャーのマスターズへの憧れは強い。21年の松山英樹の優勝はリアルタイムで放送を見届けた。「同じ日本人でこんな人がいるんだ、と思った」。今も記憶に刻まれている。

 兄の影響でゴルフを始めた。オフは「体を休める。ユーチューブも見ない」と言い、「趣味はゴルフ」と断言する。「今日良くても次の日が駄目だったり、駄目でも良くなったりする。それを追求するのが楽しい。どうやったらうまくいくかを考えて、それが結果に出るのがおもしろいなと思う」。ゴルフを語る際は雄弁だ。大阪学院大3年で今季、下家のキャディーを務めたこともある小林匠(21)は「普段はめちゃくちゃしゃべるし、アドバイスもたくさんくれる」と素顔を明かす。

 日本シリーズJTカップ初出場を勝者として決めた。「ずっと出たかった。13年の宮里優作さんの優勝が印象に残っている。JTカップでも優勝できるように頑張りたい」と決意を口にした。病院やゴルフ場で「しもいえさん」と呼ばれることが多い。最終戦を制し「しもけ」の名を世に知らしめる。(高木 恵)

 ◆下家 秀琉(しもけ・すぐる)2002年2月23日、大阪・枚方(ひらかた)市生まれ。23歳。大阪学院大卒。ともにプロゴルファーの2人の兄の影響で、5歳でゴルフを始める。23年11月にプロ転向し24年にデビュー。同年9月の下部ツアーで最終日に59をマークし優勝。180センチ、85キロ。

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