プロアマ戦で調整する小平（カメラ・谷口 健二）
男子プロゴルフツアーのカシオワールドオープンは２３日、高知・Ｋｏｃｈｉ黒潮ＣＣ（７３１５ヤード、パー７２）で開幕する。賞金ランク首位の小平智（２８）＝Ａｄｍｉｒａｌ＝は、今週優勝し同２位の宮里優作（３７）＝フリー＝が２位タイ以下なら初の賞金王が決まる状況だ。２２日は雨中の調整。２００８年賞金女王の古閑美保夫人（３５）は仕事で応援に来られないが、「今週は一人で優勝します」と、史上初の夫婦賞金王を見据えた。
小平が確かな手応えとともにプロアマ戦から引き揚げた。「だいぶ（感覚が）戻ってきた」。前週は風邪で途中棄権。週末は都内の自宅で静養に充て、「（今季予選落ちがなく）休みがなかったので、意外と新鮮でよかった」と笑顔。病院には行ったが、自宅ではＤＶＤで映画観賞や犬と遊んでリラックスし、残り２戦へ態勢を整えた。
１０月の日本オープンでフェースが割れたエースドライバーの代わりとなる新ドライバーの投入を決断。「やっとはまるのが見つかった」。球のスピン量は小平の理想的な２２００回転で、「気持ちよくボールを上げられる」と、メーカー担当者はうなずいた。
今週Ｖで、賞金ランク２位で追う宮里が２位タイ以下なら賞金王レースが決着（７２ホール開催が条件）。年末の世界ランク５０位以内でのマスターズ出場を掲げる同５４位は、「僕は追われる立場ではなく追う立場」と強調。予選ラウンドで直接対決となる宮里とは今季４勝２敗と勝ち越している。
２週前の優勝を見守った美保夫人は今週、女子ツアー会場で解説の仕事。「今週は一人で優勝します」。いい夫婦の日（１１月２２日）に初の夫婦賞金王に向け、自らを奮い立たせた。（岩原 正幸）