◆男子ゴルフツアー外競技 日神カップ千葉オープン最終日(11日、千葉・平川CC)
首位からスタートした昨年覇者の石川遼(27)=カシオ=は3バーディー、4ボギーの73でスコアを落とし、通算7アンダーで並んだ木下裕太(32)=フリー=とのプレーオフに持ち込まれたが、3ホール目で競り勝ち、連覇を飾った。次週のツアー国内開幕戦の東建ホームメイトカップ(18~21日)を前に存在感を見せつけ、「来年の今頃はマスターズで戦っていたい」と熱く語った。総合14位の深堀圭一郎(50)=フォーラムエンジニアリング=がシニアの部を制した。
「ゴルフの祭典」と呼ばれるマスターズの“裏”で行われた日本の地方オープンで石川は全力で戦い抜き、勝利した。64をたたき出した前日とは一転、73と苦戦し、木下裕に追いつかれたが、プレーオフの3ホール目で底力を見せた。18番パー4。300ヤード超のドライバーショットをかっ飛ばすと、残り132ヤードの第2打を52度のウェッジでピン奥4メートルへ。バーディーパットをねじ込み、大会連覇を決めた。
中1日で岐阜オープン(13、14日)に強行出場し、次週、ツアー国内開幕戦を迎える。昨年は千葉と岐阜の地方オープンを連勝し、勢いに乗ってシーズンに突入したが、未勝利。今季にかける思いは熱く、強い。
「今シーズンの目標は日本一。たとえ、日本ツアーで賞金ランク1位になっても『別の選手の方がうまい』と言われたらダメ。世界に行くためには本当の日本一にならなければならない」
09年以来、10年ぶりの日本ツアー賞金王ではなく、もっと高い目標を堂々と掲げた。その先にあるのは、やはり、マスターズだ。
「来年の今頃はマスターズで戦っていることが目標。(日本時間の)今晩から始まるんですよね? テレビで見たい。マスターズは見るのも楽しい。だけど、プレーする方がもっと楽しい」。石川遼の挑戦は続く。(竹内 達朗)