松山英樹、6位浮上 ニューヨーカーの声援に「応援されるように頑張りたい」


 ◆米男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米プロ選手権第3日(18日、米ニューヨーク州ベスページブラックC=7459ヤード、パー70)

 【ファミングデール18日=岩原正幸】首位と10打差の10位から出た松山英樹(27)=LEXUS=は17、18番の連続バーディー締めを含む5バーディー、3ボギーの68。通算4アンダーで6位に浮上した。首位との差は8打あるが、メジャー初優勝に意欲を示した。連覇を狙うブルックス・ケプカ(米国)が12アンダーで首位。世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(米国)ら4人が5アンダーで2位に並んだ。

 松山は2連続バーディー締めでぎりぎり優勝戦線に食らいついた。17番パー3で4メートルを沈め、18番は残り145ヤードからの第2打を2メートル半に寄せた。ともにバーディーとしたのはただ1人。「最後2つ伸ばせて終われて良かった」。パット数の26は3日間で最少。「(感触は)悪くない」と評価した。68で、メジャーでは16年大会(4位)以来となる初日から3日連続でイーブンパー以下のスコアをマークした。

 16年フェニックス・オープンで4ホールのプレーオフで下した“因縁”の相手、リッキー・ファウラー(米国)と2人でラウンド。松山と同じ通算5勝でメジャー未勝利だが、ツアー屈指の人気を誇る。一打ごとに「リッキー、ヒデキ!」とビールを手にしたニューヨーカーが次々に叫ぶ“お祭り騒ぎ”。「リッキーかヒデキか分からない声援がいっぱいあった。応援されるように頑張りたい」と振り返る松山は、集中を切らさなかった。

 1番で4メートルのバーディー発進。しかし、「その後ショットがうまくいかなかった」と、2番でピンチに見舞われた。ティーショットを左に曲げ、草むらの中へ。2打目は出せなかったが、3打目が木に当たり、フェアウェーに出てくる幸運に恵まれた。「うまくいけばボギーで上がれる」。2メートルに運んでボギーで収めた。流れを手放さず、4番、13番のパー5で着実にスコアを伸ばした。

 6位に上がり、首位のケプカと8打差。2位の4人とは1打差の混戦で、4位以内で得られる来年のメジャー初戦・マスターズ出場権は十分射程内だ。データ上は最終日の最大逆転差は7打差(1978年の1例)だが、「なかなかビッグスコアとは言いにくいコースだけど、しっかり伸ばして。ケプカ次第だけど、そうなるように頑張りたい。やれることをやって終わりたい」と力を込めた。

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