◆米女子プロゴルフツアー メジャー最終戦 AIG全英女子オープン最終日(4日、英国ミルトンキーンズ・ウォバーンGC=6756ヤード、パー72)
日本人42年ぶりのメジャー制覇を果たした渋野日向子(20)はソフトボールの投手出身としても有名だ。8歳でゴルフを始めたが、小学校時代はソフトと“二刀流選手”だった。来年の東京五輪はソフトが正式種目で「ゴルフより好きなので、東京五輪決勝は絶対見に行きたい」と話したことも。自身の五輪出場も現実味を帯び、今は「自分が出て(ソフトの)選手に会う」と意気込んでいる。
渋野のソフトボール愛はすごい。ゴルフと並行して小2から小6まで続け、打順は主軸となる3、4、5番を打っていた。小4からは投手として活躍し、全国レベルの最速95キロを誇った。
両親は筑波大陸上部出身で元投てき選手。スポーツ選手の遺伝子を受け継いだ。小6で遠投58メートルを記録し、握力も50キロと並外れている。現在もオフの期間はOGとして岡山にある少年団の練習に参加する。「ソフトボールはゴルフより好き。東京五輪決勝は絶対見に行きたい」と語っていた。
6月25日には青木翔コーチ(36)と女子ソフトボールの日米対抗戦最終戦を東京ドームで観戦した。日本代表のサヨナラ勝ちから刺激を受けると、同週の国内ツアーで4位に入り、賞金ランク上位による資格で今回の全英出場権獲得につなげた。
憧れは上野由岐子投手(37)。エースが5月に下顎骨骨折を負った際には「自分のゴルフより上野さんの方が気になる」と明かした。ソフトからは「最後まで諦めない姿勢を学んだ」。7月の資生堂アネッサレディスでは最終日、残り4ホールで4打差の2位だったが、プレーオフに持ち込み逆転した。
この2勝目をきっかけに「五輪に向け、毎試合世界ランクをチェックするようになった」という。「自分が出て(ソフトの)選手に会いたい」。原点となった競技の選手とともに金メダルを目指して戦う。