新型コロナ禍で初の有観客試合となるシニアツアーは選手を対象にPCR検査を実施


記者会見する日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長

記者会見する日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長

 日本プロゴルフ協会は27日、都内で理事会を開き、今年は新型コロナウイルスの影響でシニアツアーの大会が中止となった大会主催者の、飯田グループホールディングスとコマツから1000万円と1200万円の寄付を受けたことなどを報告した。今後、公益事業に使う予定という。

 また、男子のシニアツアー今季開幕戦のISPSハンダ・コロナに喝!シニア(30、31日、静岡・朝霧CC)と第3戦のマルハンカップ太平洋クラブシニア(8月29、30日、静岡・太平洋C御殿場C)は、大会前にPCR検査を行うことも発表した。

 高額な費用を理由に当初は、PCR検査導入には消極的だったが「(国内男子ツアー、女子ツアーと)3団体の統一見解として、PCR検査はやるということで」と倉本会長は説明した。開催地の自治体などからもPCR検査を望む声もあるという。開幕戦に関しては選手のみを対象とし、28日にシニアの部とスーパーシニアの部の出場全112選手に実施予定。同大会は、新型コロナ渦では初の有観客試合となり1日約500人の観客動員を見込む。また、第3戦のマルハンカップ―も有観客開催が決定。こちらは選手及び全ての大会関係者を対象に、PCR検査を実施するという。

 日本プロゴルフ協会としては新型コロナの感染予防のため、選手と観客との接触やファンサービスを通常よりは制限することなども想定している。「観客を入れた大会運営のモデルケースになる。ゴルフは他のスポーツと違って、決まった座席があるわけではなく、(人気選手のいる)特定の組に大勢のギャラリーが集まってしまう傾向があって難しい。もし何か問題が起これば、今年は観客を入れてのゴルフの大会開催も難しくなるかもしれない。シニアは、ファンサービスの一環でギャラリーに声をかけたり、ふれあいを大切にする選手もいるが、今は状況を考えてもらうことになると思います。何とか無事に大会を終われるように、対策をしっかりと敷いて臨機応変にやっていきたい」と、倉本会長は新様式での大会運営に警戒感を募らせていた。

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