◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー20年最終戦 日本シリーズJTカップ(3日から4日間、東京・稲城市 東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
国内男子プロツアーで20年最終戦のメジャー、第57回ゴルフ日本シリーズJTカップは3日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりカントリークラブ(CC)で開かれる。昨年大会覇者や、コロナ禍の中で今年開催された5大会の上位3位までの選手と賞金ランク上位者など、今年のツアーを盛り上げた勢いのある30選手が集結する。
これまでの名場面を写真で振り返る。
【日本シリーズJTカップ名場面】
◆村上隆が史上初4冠
▽1975年11月13~16日 村上隆(31)が「グランドスラム」の大偉業を成し遂げた。ショートゲームを駆使し、5月の日本プロマッチプレー選手権、9月の日本オープン、10月の日本プロとメジャー3連勝。10年間所属した東京よみうりCCでの最終戦で、国内男子ツアー史上初の年間日本タイトル4冠をつかみ初の賞金王に輝いた。
◆大会史上で唯一の2人王者
▽87年12月2~6日 大会史上唯一、2人の王者が誕生した。第1Rが降雪で中止。第2Rを青木功(45)が67で単独首位発進。第3R69のデビッド・イシイ(32)=米国=と通算7アンダーで首位に並んだ。最終Rも降雪で中止となり、異例の同時優勝。イシイは外国人初の賞金王となった。
◆尾崎直道、父に捧ぐV
▽91年12月5~8日 尾崎直道(35)が大会前日に亡くなった父・実さん(享年76)にささげる優勝。将司、健夫の2人の兄は葬儀のために欠場。賞金王のかかる直道だけが出場した。15位で第1Rを終えると、徳島県の実家での通夜にかけつけ翌朝、飛行機とヘリコプターを乗り継ぎ、睡眠時間2時間の第2Rはベストスコア65で首位に。第3R、最終Rともに66で大会連覇。初の賞金王となり男泣きした。
◆丸山茂樹、国内10年ぶりV
▽2009年12月3~6日 米ツアー3勝の丸山茂樹(40)が10年ぶりの日本ツアー制覇。金庚泰(23)=韓国=との大会史上最多4ホールのプレーオフ(PO)を制し、通算10勝目。名物ホールの227ヤードの18番パー3で4度繰り返された死闘は丸山がグリーン手前からの第2打を50センチに寄せてパーセーブし、歓喜の涙にくれた。19位の石川遼が18歳2か月19日で世界最年少の賞金王となった。
◆43歳藤田寛之が3連覇
▽12年11月29日~12月2日 168センチの当時最も身長が低い賞金王が生まれた。藤田寛之(43)は第1Rを61で単独首位発進。第2R以降も武器のショートゲームを駆使し、66、68、67。2位に5打差をつける圧勝劇で大会史上初の3連覇。93年の飯合肇の39歳を塗り替え、ツアー史上最年長で初の賞金王となった。
◆宮里優作 奇跡の一打
▽13年12月5~8日 第50回記念大会で宮里優作がドラマを演じた。2位の呉阿順(28)=中国=に3打リードして迎えた最終R18番パー3。第1打はグリーン左ラフへ。第2打はトップしてグリーンオーバー。大ピンチでの第3打は、グリーン右10ヤードのラフからサンドウェッジで奇跡的なチップインパー。大歓声の中、プロ11年目の33歳は泣き崩れた。観戦に訪れた日米24勝の妹・藍さんら家族と喜びを分かち合った。
◆石川遼、平成生まれ初王者
▽15年12月3~6日 石川遼(24)が24度目の挑戦で、メジャー初優勝。第3Rに63で回るなど大会で唯一、4日間60台を並べた。通算14アンダーで2位の藤本佳則、小田孔明に5打差をつける圧勝劇。大会初の“平成生まれ王者”となった。
◆石川遼、4年ぶりの栄冠
▽19年12月5~8日 石川遼(28)が15年以来、4年ぶりの大会制覇。通算8アンダーで並んだブラッド・ケネディ(45)=豪州=とのPOを3ホール目で制し、17年の宮里優作以来、2人目の選手会長Vと、史上最年少で生涯獲得賞金は10億円を突破した。石川はこの年7月に日本プロ選手権で約3年ぶり復活優勝を遂げ、日本プロと日本シリーズJTカップの同一年制覇も17年の宮里優以来7人目の快挙だった。
※年齢は全て当時。