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雨天となったプロパッティング全日本選手権。暫定28位スタートとなった須藤弥勒(右)は同組の笹原優美と談笑するなど生き生きとしていた
プロパッティングツアー最終戦の全日本選手権第1日が9日、栃木・那須小川GCで行われた。豪雨のため競技順延となる中、今年7月にキッズ世界選手権で優勝し、世界ジュニアメジャー4勝目を挙げた10歳の「ゴルフ天才少女」須藤弥勒(みろく)は、9ホールを消化し、首位と3打差の2オーバー。出場60人中、暫定28位につけた。最終日の10日に、9日の未消化分と決勝の18ホールが行われる。
この日は朝から強い雨が続き、今季のツアー優勝者が7オーバーと大苦戦するほどのタフなコンディションとなった。その中で、アマチュアとして唯一出場した弥勒は、大人の「パット名人」に交じり、2オーバーの暫定28位と踏ん張った。「このスコアでまとめられました」とホッとした表情を見せた。
予選では女子のレギュラーツアー出場経験がある笹原優美と同組でプレー。「ラインの読み方や確実に決めるショートパットなど、一緒に回って、すごく勉強になりました」と弥勒は感心した様子で話した。最終日に向けては「決勝に進出できるように残りの予選ホールは守るべきところは慎重にプレーし、決勝に進出できたら、3パットを恐れず、攻めまくります」と意欲的に話した。
2022年1月からゴルフ規則が大幅に改定され、アマチュアでもパットやドライバーに特化した競技の場合、賞金を得られるようになる。今年は賞金総額が300万円(優勝100万)の全日本プロパッティング選手権が来年は賞金総額500万円にアップされることが検討されている。弥勒は来季も積極的にプロパッティングツアーに参戦する意向を示しており、わずか10歳の弥勒が得意のパットでどれだけ賞金をゲットするのか、今から注目されている。