◆日本男子プロゴルフツアー ▽東建ホームメイトカップ 最終日(3日、三重・東建多度CC名古屋C=7062ヤード、パー71)
23歳の桂川有人(国際スポーツ振興協会)はプロ初のプレーオフ(PO)で敗れ、2位となった。5打差5位から出た最終日は8バーディー、1ボギー、この日のベストスコアタイ&ツアー自己最少の64と猛追。通算14アンダーで首位に並んだ香妻陣一朗(国際スポーツ振興協会)にPOこそ敗れたが、今後の躍進へ収穫を手にした。また、22年国内初戦はトップ7が全員20代と若手世代の台頭があった。
18番で行われたPO。桂川が打った6メートルのバーディーパットはわずかに右に外れた。その後、香妻がバーディーとし、決着。グリーン上で、すがすがしい表情で香妻の健闘をたたえ、「悔しいです。(パットは)入ったと思った。ただ、満足しているわけではないけど相手が強かった。自分のミスで負けたわけではないのはそこは良かった」と納得はしていた。
最終組の1つ前から怒とうの追い上げを見せた。1つスコアを伸ばして向かった後半は雨の中、6つのバーディーを重ねた。「スコアや後ろの組を気にせず、1ホール、1ホール頑張ったのが良かった。ゾーンに入っていたのか分からないけど、ミスショットがピンに寄ったり。自分でもびっくりしながら、不思議な感じでしたね」。1打差の単独首位に立ってホールアウトし、POに持ち込んだ。
初優勝にあと一歩届かなかったが、今季ツアー開幕戦、1月のSMBCシンガポールオープンから2戦連続で2位に入った。7月の全英オープン切符も持つ23歳は「本当にいいスタートが切れた。優勝争いができたのは自分にとってプラスになる。まだまだ試合が続くので楽しみ。目標はまず日本ツアーで優勝することです」。女子では“黄金世代”と呼ばれる98年度生まれ世代。若手有望株の活躍が、男子ゴルフの新時代幕開けを予感させた。