【芹沢信雄さんが占う】松山英樹が史上最長コースを制するにはパットがカギ 今日開幕マスターズ


松山英樹

松山英樹

 米男子ゴルフのメジャー初戦、マスターズは7日(日本時間同日夜)から4日間、オーガスタナショナルGCで開催される。

 日本中の注目は、松山英樹選手(30)=LEXUS=が連覇に向けてどこまでやってくれるか。3月に負った首痛や肩甲骨痛は、プロゴルファーにとってはかなり影響のある部分なので回復具合は正直、心配です。体に問題がなければV2へのカギはやはりパットになると思います。昨年のように、初日から取りこぼしなくスコアを伸ばしていくことが大事。対抗馬は、ショット力の高い世界ランク2位のジョン・ラーム(スペイン)が、4年連続トップ10入り中とコースとの相性も良くて怖いですね。

 世界アマチュアランク1位の中島選手は、11年にアマで初出場した時の松山選手よりも現時点での総合的な完成度は上です。ローアマ(アマ最上位)獲得は期待できると思います。金谷選手はもともと、パターが上手なのでアイアンの部分で戦略を練って、翌年の出場権を獲得できる12位以内を狙ってほしい。

 今大会から2ホールで距離が延び、史上最長の7510ヤードになりました。11番パー4は15ヤード増の520ヤード。15番パー5は20ヤード延びて550ヤード。11番はもともと、グリーン左に池の絡んだ「アーメンコーナー」(神に祈らなければならいないほど難度が高い11~13番の呼称)の入り口の難関ホールで、今年は第2打の難度が上がって最難関になると思います。15番は近年、イーグルも多く出ていましたが、2打目で握るクラブの番手が大きくなった。縦幅の狭いグリーンの手前と奥に池があり、ダブルボギーの危険性が増した。今回の変更で後半ホールの難易度が上がり、より終盤にドラマが生まれる展開になると予想します。(プロゴルファー)(プロゴルファー・芹沢 信雄)

 ◆芹澤 信雄(せりざわ・のぶお)1959年11月10日、静岡・御殿場市生まれ。62歳。18歳でゴルフを始め、82年にプロ転向。日経カップでツアー初優勝した87年から10年間賞金シード入り。96年日本マッチプレー選手権プロミス杯など通算5勝。10年富士フイルム選手権でシニアツアー1勝。12年賞金王・藤田寛之、宮本勝昌らを弟子に持つ。TBSでマスターズのリポーターを長年務めている。22年3月に日本プロゴルフ協会副会長に就任。173センチ、70キロ。

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