【芹澤信雄が解説】松山英樹はさすが王者 首痛や強い風の影響でもスコアをまとめた


◆米男子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 マスターズ 第1日(7日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7510ヤード、パー72)

 史上4人目の連覇を狙う松山英樹(30)=LEXUS=は3バーディー、3ボギーの72で、首位と5打差のイーブンパー19位につけた。前週大会を首痛で途中棄権して状態に不安を残す中、小技でしのいで好スタートを切った。プロゴルファーの芹澤信雄が松山の初日を解説する。

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 連覇に挑む松山選手の初日、重圧の中で首位と5打差でのスタートは悪くないと思います。前夜からの雨でグリーンが重くて前半は、戸惑う場面も見られました。世界屈指の高精度を誇るショットは首痛や強い風の影響もあり、本調子ではなくパーオン率は50%。12番で、第1打を小川に入れる姿は初めて見ましたね。

 それでも、スコアをまとめたのはさすがマスターズ王者です。11度目の出場でコースと自分を知り尽くしています。傾斜の強いグリーンを読み切って1番や4番、18番などではナイスアプローチでしのいでパー。今大会前にアプローチ、パット練習に多くの時間を割いたのも、自分の現状を把握できている経験のなせる業です。そして13番、15番は2オンしてバーディーをしっかり取った。第2日以降、得意のショットの調子が戻ればまだまだ十分にチャンスはあると思います。

 ウッズ選手の好発進には驚きましたね。起伏の激しいオーガスタを歩くのもきつそうで心配でした。復帰戦で下半身はまだうまく使えていない。それでも、アイアンは1クラブ大きい番手を持ち、鍛えてきた腕や上半身で飛距離も何とか保っていた。スーパースターが大観衆の声援を力に変えて、どこまでのプレーを見せてくれるのか楽しみです。(芹澤信雄=プロゴルファー)

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