古江彩佳が樋口久子、渋野日向子に続く3人目“快挙”へ単独首位発進


初日7アンダーの単独首位でホールアウトした古江(右)は、同組の山下と笑顔で抱き合う(カメラ・今西 淳)

初日7アンダーの単独首位でホールアウトした古江(右)は、同組の山下と笑顔で抱き合う(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本女子オープン 第1日(26日、茨城・大利根CC西C=6845ヤード、パー72)

 7月のエビアン選手権で日本女子4人目の海外メジャー優勝者となった古江彩佳(24)=富士通=が8バーディー、1ボギーの大会自己最少65で回り、7アンダーで単独首位発進した。ツアー最長となる全長6845ヤードの難コースを米国仕込みの正確なショット・コントロールで攻略。同一年の海外&国内メジャー制覇なら史上3人目の快挙となる。山下美夢有(みゆう、23)=加賀電子=らが68で3打差の2位。

 ツアー最長のモンスターコースも苦にしなかった。古江は8度目の出場で自己最少となる65をマーク。18番でこの日8個目のバーディーを奪い、笑顔で同組の山下、竹田麗央(りお)と握手を交わした。汗ばむ気温の中で「想像していなかったスコア。95点くらい」と自己評価した。

 1番で第2打をグリーン左のバンカーに入れ、ボギー発進。だが、「しっかり切り替えてバーディーを狙うしかない」と自身に言い聞かせ、ギアを一気に上げた。2番で30センチに絡めると、10番では60センチへ。14番で30センチにつけて以降、17番でのチップインなど終盤5ホールで4つ伸ばした。

 米ツアーに本格参戦して3年。距離の長い米本土のコースでも戦い慣れた。「米ツアーでやっている分、長さの経験をしている。(ボギーの)1番以外は(14ホール中13回)フェアウェーをキープできて、うまくクラブ選択できた」と好スコアの要因を分析。比較的長めのクラブで放つ第2打の抜群なコントロールを、国内メジャーで存分に発揮した。

 修正力も抜群だった。9月以降は国内2戦に参戦し15位、17位。試合のなかった前週は地元・神戸でコーチである父・芳浩さん(55)に指導を受け、左に向く傾向があった構えを修正した。その効果で「うまく出球を右に出せてドロー(左に落ちる球種)が打てていた」と復調した。

 7月には笹生優花以来となる日本女子4人目の海外メジャー覇者になった。同一年の海外&国内の両メジャー制覇となれば、樋口久子、渋野日向子に続く史上3人目。大会前には「せっかく海外でメジャーを取れたので、日本でも取ることができたら」と初の国内メジャータイトルへ力を込めた。「明日(27日)からも集中して、落ち着いて自分のゴルフができればいい」。難コースには、持ち前の平常心で立ち向かう。(岩原 正幸)

 ◆同一年の海外&国内メジャー制覇 1977年の樋口久子(全米女子プロ選手権、日本女子プロ選手権、日本女子オープン)、2019年の渋野日向子(ワールドレディスサロンパスカップ、AIG全英女子オープン)の2人。※大会は優勝した順

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