
春休みに中国の万里の長城を訪れ、息の長い選手になることを誓った須藤弥勒(提供写真)
史上初めてジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる13歳の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)が7日、春休みに中国を訪れ、万里の長城で、将来を見据えた目標を立てたことを明かした。「中国を訪れた目的の9割は観光でしたが、いい経験になりました。特に、万里の長城が印象に残りました。ゴルフ人生も万里の長城のように長い。息の長い選手になりたい、と強く思いました」と元気よく話した。
家族と一緒に楽しんだ中国旅行。父・憲一さんは「子供たちは、違う環境と異文化に触れることで学ぶことは多いです。万里の長城は、長い間、風、炎天、雪にさらされながら今もあります。感じたことは多いでしょう。メンタルもリフレッシュできたと思います」と話した。
憲一さんが言う通り、中国では刺激を受けることが多かったという。「現金を使っている人がほとんどいなく、どこに行ってもキャッシュレスでした。携帯電話、腕時計だけではなく、手のひらの生体認証で決算していて、びっくりしました」と弥勒は目を丸くして話した。
今回の中国旅行の目的は、もうひとつあった。「実は非公式に、中国ツアーのトーナメントから出場する興味はないか、という打診がありました。まだ、何も決まっていませんが、中国のゴルフ事情などをチェックすることも目的でした」と憲一さんは明かした。今後、弥勒の中国ツアー参戦が注目される。
25年度が始まり、弥勒は中学2年生に進級した。「勉強も頑張って良い成績を出しながら、日本女子プロツアーで予選通過を目指します」と意欲的に話した。
◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。13歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ計16社に推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。