「昨日の分ぐらいは取り返したいなと思いながらやっていた」松山英樹が前日最下位79から最終日ベスト66で21位…14度目マスターズ終える


◆米男子プロゴルフツアー マスターズ 最終日(13日、ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7555ヤード、パー72)

 【オーガスタ(米ジョージア州)13日=高木恵】48位から出た21年大会覇者の松山英樹(33)=LEXUS=は7バーディー、1ボギーで、この日の全体のベストスコア66で巻き返し、通算2アンダーの21位で出場14度目の大会を終えた。5年ぶり2度目の優勝がかかる来年に、つながる最終ラウンドになった。

 松山が、文字通りリーダーボードを駆け上がった。マスターズの自己ベストにあと1打に迫る、この日のベストスコア「66」をたたきだし、意地を見せた。「今日と2日目のショットは、(2021年に)勝った時と同じくらいの精度は保てていると思う。昨日のような大きなミスをしないように精度を高めていかなきゃいけない」。次回の挑戦へ、意味ある18ホールになった。

 大会初のバーディーなしに終わった前日の第3ラウンドから一夜が明け、本来のゴルフを取り戻した。「昨日(スコアを)打ってしまったので、昨日の分ぐらいは取り返したいなと思いながらやっていた」。3番で25ホールぶりのバーディーを奪うと、波に乗った。「1番で、いいパーを取れた。(パー5の)2番は取れなかったけど、そのあとは流れよくプレーはできた」。8番パー5は259ヤードから2オンに成功した。9番でも1・5メートルのチャンスにつけるなど前半だけで4つ伸ばし、後半につなげた。

 今季開幕戦のザ・セントリーを制したことで、例年より多くの時間をマスターズの準備期間にあてることができた。ショットは仕上がり、戦える状態で開幕を迎えていただけに、もどかしさが残る。「1か月弱、ここだけを考えて準備してきた。すごくいい状態で入ってきた実感はあったので、結果につながらなかったのですごく残念だった」。優勝争いには絡めず、最終日は第2組でスタート。最終組がスタートする45分前にプレーを終えた。

 次戦は4週後のトゥルーイスト選手権(5月8~11日、フィラデルフィアクリケットC)を予定。メジャー第2戦の全米プロ(同15~18日、クウェイルホローC)も控える。「長い1週間だった。またここに向けて、1年間準備をしないといけない」。松山が見据える先は、頂点のみだ。

 ◆松山に聞く

 ―昨日と13打違うスコアになった。

 「ショットはちょっとした細かいところのズレがあったけど、だからといってこんなに差がつくとは思わない内容だった」

 ―来年のマスターズに向けて見つかったものは。

 「6アンダー(66)で回れたことはすごく良かった。来年の第1ラウンドに向けて、すごく気分がいい状態で回れるかなと思う」

 ―スタート前の練習場で、左手首を気にする様子があった。大丈夫か。

 「そうですね。はい。大丈夫だと思います」

 ―今後の試合につなげていくものは。

 「開幕戦以降成績が出ていないので、もう少し結果を気にしてやりたい。やっと内容も伴ってきた。結果を出すために、どうつなげていかなきゃいけないかということを考えて、プレーしていけたらいいなと思う」

 ◆今大会の松山 12年連続14度目の出場。第1日は祈りたくなるほど難しいとされる「アーメンコーナー」の一角、13番でダブルボギーをたたくなど1オーバー38位発進。第2日は1イーグルなど「68」で12位に浮上。第3日は自身大会初のバーディーなし。5ボギー、1ダブルボギーで出場53人のうち最下位の「79」と崩れ、48位に後退。最終日は自己最少にあと1打に迫る「66」で回り、通算2アンダーの21位で終えた。

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