青木瀬令奈が1差3位の好発進 藤田さいきの奮闘に「私はまだ甘かった」


1番、ティーショットを終え笑顔を見せる青木瀬令奈。この日は5アンダーで3位タイ(カメラ・渡辺 了文)

1番、ティーショットを終え笑顔を見せる青木瀬令奈。この日は5アンダーで3位タイ(カメラ・渡辺 了文)

◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス 第1日(29日、徳島・グランディ鳴門GC36=6585ヤード、パー72)

 ツアー5勝の青木瀬令奈(リシャール・ミル)が5バーディー、ボギーなしの5アンダー67をマークし、トップと1打差の3位につけた。「いろいろと試行錯誤してきた。2か月くらいかかってしまったけど、結果となって実ってきたところ」。好スタートに、32歳のベテランは頬を緩めた。

 2アンダーで迎えた8番で、5メートルのパーパットをねじ込み流れをつないだ。9番パー5でピン手前6メートルを沈め、18番は奥4メートルから下りを決めて、バーディーで締めた。

 昨年11月に両足の種子骨(母子球)の骨折が判明した。オフに足の負担を減らすために体重を10キロ落とし、患部を電磁波で刺激する衝撃波治療などを取り入れながらツアーを戦っている。「折れたままは折れたままだけど、3日間とか4日間試合をする分には、ほぼスピードを落とさずに歩けるようになった」。昨季はホールアウト後に痛みのない日はなかった。立っているだけでつらかった。今季はラウンド後に「ちょっとショット練習に行こうかな、とか思えるようになった」ことは大きな前進だ。

 ワールドレディスサロンパスカップでは、藤田さいきの優勝争いをグリーン脇で見守った。7歳上の先輩はプレーオフで敗れた後、青木にもたれかかるように倒れ、救急搬送された。体調不良に見舞われながら、死力を尽くす姿に心打たれた。「18番で膝から崩れ落ちる準備は毎日しているつもりでラウンドしていたけど、本当に崩れ落ちるというのはあれかと。まだ甘かったな、とめちゃくちゃ思った。『まだできるじゃん、私』って思った」。負けじと、残り54ホールを戦い抜く。

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