2025JNJGインターナショナルジュニアクラシック 大会レポート


2025JNJGインターナショナル・ジュニアクラシック

 9月30日から10月3日までの4日間、豪州NSW州のサイプレスレイクスG&CCで2025JNJGインターナショナル・ジュニアクラシックが行われる。
 今大会は2025報知ジュニアゴルフ中高生大会の成績上位により、大塚恵冬(ルネサンス高3年)、昨年に続き2回目の出場となった大久保友貴(千葉日大第一高1年)が男子の部、崎浜ゆい(日本ウェルネス高2年)、近藤愛(印旛明誠高1年)が女子の部に出場した。


【10月3日・大会最終日】晴れ。
 大会4日目は男子の部に出場した大久保友貴が3アンダー、69とスコアを伸ばし、4日間2オーバー、290とし9位、同部門に出場した大塚恵冬は4オーバー、76、4日間14オーバー、302、40位タイで大会を終えた。優勝はハリソン・ゴメス(豪州)が連日の66をマークし3日間首位のスペンサー・ハリソンを逆転し、14アンダー、274で優勝した。
 女子の部に出場した崎浜ゆいは9オーバー、82とスコアを崩し、4日間合計27オーバー、319で44位タイ、同部門に出場した近藤愛は83、10オーバー、4日間31オーバー、323の47位で大会を終えた。
優勝はアメリア・ハリス(豪州)が4日間11アンダー、2位に12打差をつけて、初日からの完全Vを達成し圧勝した。

【上位成績・男子】
1位:ハリソン・ゴメス(豪州)14アンダー、274
2位:スペンサー・ハリソン(豪州)9アンダー、279
3位:チェイス・オバール(豪州)8アンダー、280
4位:リッキー・カン(ニュージーランド)5アンダー、283
5位:マラキー・マーシャル(豪州)2アンダー、286
9位:大久保友貴(日本)2オーバー、290
40位タイ:大塚恵冬(日本)14オーバー、302

【上位成績・女子】
1位:アメリア・ハリス(豪州)11アンダー、281
2位:フェイユ・シン(中国)1オーバー、293
3位:カミラ・キム(豪州)3オーバー、295
4位タイ:ソフィー・ユウ(ニュージーランド)4オーバー、296
4位タイ:ララ・トムセン(豪州)4オーバー、296
44位タイ:崎浜ゆい(日本)27オーバー、319
47位:近藤愛(日本)31オーバー、323

4日間を終えて
◆近藤愛
日本で通用するものが、海外だと全く通用しないことが多く、勉強になりました。具体的に、は海外だと全然グリーンに止まらないので、スピンをかけるアプローチだったり、上げて止めるアプローチじゃないとカップに寄ってくれない。そこが一番違うと思いました。
試合の雰囲気は明るくて過ごしやすく楽しかったです。これからの課題はアプローチのバリエーションを増やしたいです。

◆崎浜ゆい
日本でショットが悪くても、アプローチでカバーできていたが、海外のコースはスピン技術、ロブショットなど、球を上げ、スピンで止めるアプローチ技術がないと対応できないことを痛感しました。ラフからのアプローチが難しく、パターも全然入らなくて毎日3パット複数回続いてしまった。多分全選手のなかで一番パターが下手だったと思います。
また、ここの芝は少しでもダフるとミスを許してくれない。ダフるのを気をつけようとするとトップしてしまいました。日本は多少ダフっても打ちたい距離にほぼ飛んでくれますが、こっちは全く飛んでくれない。本当にきれいにコンタクトできないと通用しないことが分かりました。
練習場は芝から打てて、アプローチ練習場も良く、環境がうらやましいです。海外で住みたいと思えるほど、楽しかったです。
来年はプロテストを受ける予定なので、改善点は沢山ありますけど頑張りたいとおもいます。

◆大塚恵冬
結果を振り返ると納得がいかないことが多かったです。良いところもあり、悪いところも沢山ありました。ただ、海外の雰囲気、気候、芝の違いなど色々な経験を積めて最高に楽しかったです。
(初めての海外試合は)外国人選手はヘッドスピードが速くて球質が全然違い、プレー内容の違いを感じました。(具体的に)地面が固くて芝が薄く砲台グリーンのところでのアプローチ技術が高い。今の自分の技術だと今後厳しいなと思いました。今回凄く良い経験をさせてもらい、課題も見つかったので、プロゴルファーを目指して頑張りたいです。

◆大久保友貴
(4日間を振り返って)去年はアイアンショットを打つときに芝種の違いに苦戦しましたが今年は良い感じで打てたと思います。ただ、やっぱりアプローチがどうしてもうまくいかない部分がありました。課題はアプローチのバリエーションが少ないので、練習して色々な打ち方ができるように引き出しを増やしたいと思います。
(昨年との違いについて)2日目が悪かったんですけど、他の3日間は納得できる内容でした。去年より20ヤードぐらい飛距離が飛ぶようになっていて、そこが凄く大きかった。年齢別(16歳)の部門で3位に入れたのはすごく嬉しかったです。昨年から自分の成長が感じられました。
昨年は海外で試合をすることが初めてで、外国人選手が怖い印象を持って試合に臨んだのですが、実際は優しくてユーモアがあることが分かっていたので、今年は気軽に話しかけられたりできました。来年もチャレンジできるようにアプローチの引き出しを増やして頑張りたいです。

4日目11番ショートホールでティーショットを放つ近藤

4日目セカンドショットをナイスオンする近藤


4日目10番ティーショットを放つ大塚

4日目ティーショットを放つ崎浜


4日目16番のセカンドで木の間を抜くショットを放つ崎浜

4日目スタート1番でティーショットを放つ大塚


4日目ナイスショットを放つ大久保

ナイスアプローチを見せる大久保


大会を終え同組の選手と健闘を讃える崎浜

大会を終え健闘を讃え合う大久保


年齢別16歳の部で3位に入りトロフィーを掲げる大久保

大会を終えた選手たち


【10月2日・大会3日目】晴れ。強風。
 3日目は朝から強い風が吹き、スコアメイクに苦しむ選手が続出するなか、日本チーム男子の部は大久保友貴が1オーバー73、3日間合計で221とし順位を9つ上げ17位タイ、大塚恵冬も3日間で自身の大会ベストスコアとなる73、合計226とし順位を26位上げ34位タイと検討した。首位は3日間その座を守り続けているスペンサー・ハリソンがこの日もスコアを2つ伸ばし合計9アンダーで首位を守った。
 女子の部は崎浜ゆいが6オーバー79、合計237で順位を3つ下げ40位タイ、近藤愛は自身の大会ベストスコアとなる76、合計240とし4つ順位を上げ45位タイに浮上した。 首位はアメリア・ハリスがイーブンパー73、合計208で2位に8打差をつけ依然独走状態を保ち、完全優勝に王手をかけた。

◆近藤愛
・3日目を振り返って
フェアウェイキープ、パーオン率も良く、2、3メートルのバーディーチャンスに付けることができたのに、ラインの読み間違いやストロークが悪かったり、簡単なミスでチャンスを取り逃してしまったことがもったいないなと思っています。
・最終日に向けて
フェアウェイキープ、パーオン率はこのまま継続できて、3パットを減らして頑張りたい。

◆崎浜ゆい
・3日目を振り返って
4、5回くらい3メートル以内のバーディーチャンスにつけられたが、1個も取れなくスコアに響いた。風が強かっただけにチャンスをものにできないと辛かった。
・最終日に向けて
これまでティーショットは(苦手な)ドライバーを使わずユーティリティを使用していたが、ドライバーを持てるホールは積極的に使用して、バーディーを狙っていきたいと思います。

◆大久保友貴
・3日目を振り返って
風が強かったが耐えながらパーを拾えたのが良かったです。ショットの調子は3日間とも良いが、アプローチ、パターがどうしても苦戦している状況。
・最終日に向けて
バーディーを増やすより、ボギーを打たないゴルフをして上位に食い込みたいと思います。

◆大塚恵冬
・2日目を振り返って
強い風のなか難しいラウンドでしたが、ショットが悪くなく、自分のなかでは良かったです。ただパットがすこしずつ良くなってきているけど短い距離が入らずメンタル面で辛かった。落ち込む気持ちと戦いながらプレーしていた。
・最終日に向けて
(順位が大きく上がったが)順位についてはあまり意識していなくて、スコア・自分との勝負だと思っている。これまでの3日間は納得できる結果じゃないので、明日1日しかないけど、最後もっと良いプレーできるように頑張りたいです。

3日目スタートホールでティーショットを放つ崎浜ゆい

3日目スタートホールでティーショットを放つ大久保友貴


3日目スタートホールでティーショットを放つ大塚恵冬

3日目同組の選手たちとセカンド地点に向かう近藤愛


3日目セカンドショットを放ちバーディーチャンスにつける大塚恵冬

3日目惜しくもバーディーパットが外れ悔しそうな大塚恵冬


9番ホールでティーショットを放つ近藤愛

木の根元からセカンドショットを放つ大久保友貴


3日目10番ホールでティーショットの狙いを定める近藤愛

3日目11番ホールでティーショットを放つ崎浜ゆい


3日目13番ホールでティーショットを放つ崎浜ゆい


【10月1日・大会2日目】晴れ。時々強風。
 この日のスタート時間は1日目と入替え、日本チームは大久保友貴の6時25分スタートから始まり10分間隔で3人が続いた。時折吹く強風もあり日本チームも苦戦を強いられたが1日目の課題を修正し、3日目に期待がもてる内容となった。
 大久保友貴は4つスコアを落とし4オーバー76、2日間合計148で26位タイ、大塚恵冬はこの日2オーバー74と粘り、合計9オーバー153で60位タイと順位を上げた。女子の部は崎浜ゆいが3オーバー76、合計158で37位タイ、近藤愛は6オーバー79、合計164の49位タイと共に初日からの順位を押し上げた。
 男子の部の首位はスペンサー・ハリソンが7アンダー、女子の部の首位はアメリア・ハリスが10アンダーとし、共に首位をキープして後半戦を迎える。

◆近藤愛
・2日目を振り返って
ショット自体の調子は初日の後半から上向き、その流れで臨めたが、ティーショットでフェアウェイを捉える機会が少なく、セカンド、アプローチでミスをしてしまった。パーオンできたホールは2パット以内で収めることができ、3パットもなかった。初日37パットが31パットに抑えることができたのは良かった。
・3日目に向けて
パーオン率を上げて、セカンドから慎重に狙っていきたい。頑張ります。

◆崎浜ゆい
・2日目を振り返って
(ドライバーに苦手意識があり)ティーショットで使用するユーティリティが今日は曲がってしまったが、60ヤード以内のアプローチが寄ってくれて、昨日よりバーディーが取れ、3パットも3回したけど、(初日の6回)半減することができた。
・3日目に向けて
まだまだもったいないミスもたくさんあるので、修正しながら頑張りたい。

◆大久保友貴
・2日目を振り返って
ショットの調子は初日に引き続き良かったが、初日より風が強い分、良い球を打っても(風に左右され)パーオンできないホールがあり、アプローチで寄せきれずパーを拾えなかった。3パットの回数が増えたがその分バーディーも増えたのでそこは良かったです。
・3日目に向けて
1ホール1ホール丁寧にプレーして、無理にバーディーを狙わずに堅実にプレーしていきたい。

◆大塚恵冬
・2日目を振り返って
初日はパターが苦戦した。ショットは昨日より上向いた。パターは前半良かったが後半に3パットが2回あった。前半イーブンで粘れたが、後半に3パットを2回してしまいスコアを崩してしまったのが悔しい。パットはタッチ重視にしてグリップをクロスハンドに変えてパット数を4ストローク減らしたのは良かった。
・3日目に向けて
今まで4日間競技のゴルフをあまりしたことがないが、周りに左右されずマネジメントをしっかりして、アンダーパーでラウンドすることが目標。自分のやるべきことにフォーカスしていきたい。


2日目のスタートホールでティーショットを放つ近藤愛

2日目のスタートホールでティーショットを放つ大久保友貴


2日目のスタートホールでティーショットを放つ大塚恵冬

2日目のティーショットで狙いを定める崎浜ゆい


4番ホールでティーショットを放つ近藤愛

7番ホールでティーショットを放つ崎浜ゆい


8番ホールでティーショットを放つ崎浜ゆい

2日目10番ホールでティーショットを放つ大塚恵冬1


2日目10番ホールでティーショットを放つ大塚恵冬2

16番ホールでセカンドショットを放つ近藤愛


16番ホールでティーショットを放つ大久保友貴

16番パー5で2オンに成功する大久保友貴


【9月30日・大会初日】
 この日は遅い昼前からのスタート。男女の組が10分間隔で入れ違い、同じホールからスタート。日本チームは大久保友貴が11時25分、近藤愛が35分、大塚恵冬が45分、崎浜ゆいが55分に1番ホールからスタートした。
 スタート前は初めての海外試合、言葉の壁、スコアカードの交換方法が日本と異なるなど、戸惑いと緊張のなかティーショットを打ってスタートした。

緊張のなかティーショットを打つ近藤愛

緊張のなかティーショットを打つ崎浜ゆい


緊張のなかティーショットを打つ大久保友貴

緊張のなかティーショットを打つ大塚恵冬


1番で同伴競技者の打球を見つめる近藤愛

登り坂でカートを押す崎浜ゆい


バンカーを均す大久保の後ろをカンガルー親子が走り去る

大塚恵冬


【9月28日・シドニー到着】
 午前9時30分過ぎにシドニー空港に到着し、この日宿泊するホテルに荷物を預けた後、シドニー観光へ出かけた。長時間のフライトにも疲れを見せず、オペラハウス、ハーバーブリッヂ、中心街を練り歩き、初めてのシドニーを満喫した。

2大会連続出場の大久保友貴は会場入り後、早速練習場で身体をほぐす

初めての海外!期待がふくらみながらもウォーミングアップする大塚恵冬


会場入りしアプローチの感触を確かめる近藤愛

会場入りしアプローチの感触を確かめる崎浜ゆい


【9月29日・練習ラウンド】
 この日は日本チーム4人で練習ラウンドを行った。プレー中に遭遇したカンガルーやワインの産地として世界的に有名な場所だけあってホールによっては辺り一面ぶどう畑の景色に選手は大興奮。緊張のなかにもリラックスした雰囲気が流れ、入念にコースチェックを行い、ヤーデージブックにメモを書き込んだ。
 また、練習ラウンド後にはクラブハウス前の庭園で豪州の各地域、国外の参加選手を中心としたオープニングセレモニーが行われ、日本チームは日の丸の国旗を誇らしげに持って登場した。


練習ラウンドのスタートホールでティショットを放つ近藤愛

ワインの産地らしくブドウ畑を背に2番ホールのティーショットを控える女子


3番パー3でティーショットを放つ崎浜ゆい

ティーショットを放つ大塚恵冬


7番ホールでティーショットを放つ大久保友貴

9番ホールでティーショットを放ちボールの行方を追う近藤愛


ティーショットを放つ大久保友貴

アイアンショットを放つ大塚恵冬


リラックスした雰囲気で練習ラウンドをする日本チーム

開会式で国旗を手に入場する日本チーム


開会式でNSW州以外の地域、国から参加する選手で集合写真

他国選手と卓球を楽しむ日本チーム