池田勇太はフィールド最長23年連続出場 「今のすべてを」 日光CCへの特別な思い


笑顔の池田勇太(カメラ・中島 傑)

笑顔の池田勇太(カメラ・中島 傑)

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 練習日(15日、栃木・日光CC=7238ヤード、パー70)

 2014、17年の2度大会を制している池田勇太(フリー)は、特別な思いとともに日光CCのティーグラウンドに立つ。「アマチュアの頃から、ここには色々思い入れがある」。開幕前日、練習ラウンドを終えた39歳は大会にかける思いを口にした。

 初めての日本オープンは千葉学芸高3年時、前回同会場で開催された03年大会だった。「1番のティーグラウンドの後ろのスタンドがすごかったなあ、とか今でも覚えている」。予選を通過し、19位でローアマを獲得した。ツアー21勝を積み重ねてきた池田勇太のスタート地点とも言える。

 日光CCで行われた21年の日本プロは単独首位で最終日を迎えながら、1打差の2位だった。「4年前に勝てなかったことは、あれはあれで終わったこと。ただ、今回は今回でやっぱり勝ちたいなっていう気持ちはすごく強い」と正直な思いを明かした。

 22年から顎偏位症に苦しみ、23年にシード落ち。手術を重ね、24年は序盤戦を欠場し治療に専念した。今季前半は苦戦が続いたが、直近3試合連続で4日間を戦い、徐々に復調の兆しが見えてきた。

 「体の状態も良くなってきたし、上向いてはいるけど、自分が失ったものは計り知れないくらい大きい。それをこのナショナルオープンに全部費やせるかといったら、正直そこまでの自信があるのかどうかも分からない。でもやるしかない。今持っているすべてのものを、ここで出したい。ここで自分自身が戦っているという姿を見てもらいたい」

 大会23年連続出場は、今回の出場選手のなかで最長。復活への道のりを、強い気持ちで歩み続ける。(高木 恵)

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