石川遼、7ボギー1ダボで予選落ち「真っすぐ飛んだら自分が一番ビックリする」


18番、第2打がグリーンに乗らず顔をしかめる石川(カメラ・谷口 健二)

 ◆男子プロゴルフツアーメジャー第3戦日本オープン第2日(13日、岐阜・岐阜関CC東C=7180ヤード、パー70)

 61位で出た石川遼(26)=カシオ=が2バーディー、7ボギー、1ダブルボギーの77で回り、通算9オーバーで大会自己ワーストの97位で予選落ちした。決勝ラウンド進出を逃したのはアマ時代の07年以来2度目。ドライバー、アイアンともにショットが右に曲がり、アプローチも不安定。今季の米ツアー出場権を失った不振を引きずり、次戦は19日開幕のブリヂストンオープン(千葉・袖ケ浦CC)に臨む。池田勇太(31)=フリー=が7アンダーで単独首位。

 泥沼から抜け出せない。石川は10番でダボ発進。フェアウェーからの1番第2打は、コースロープを飛び越えて右隣の17番のラフに入れた。ここから3連続ボギーの9オーバーと大会自己ワーストの97位で予選落ち。「優勝争いをしたかったけど、今の状態じゃ厳しい」。冷たい雨を浴び、ぬれたラフを渡り歩いた。

 歯車は狂ったままだった。インパクト時に右股関節が浮く癖を手首をひねって当てにいく。その影響でフェースが開いて右に曲がった。「あまりにもスイングが悪すぎる。真っすぐ飛んだら自分が一番ビックリする」。ピンチからのアプローチも寄せ切れず。最年少賞金王となった09年前後のような、ショットが不安定でも奇跡的な好リカバリーでV争いを演じる姿はなかった。

 緊迫した場面でこそ鋭さを増す勝負師の勘と技を失った。米国では、毎日やるべきことを頭の中でリストアップ。「やらなきゃってなって、逆に課題だけを見てしまった」。難コース攻略のために始めたはずが、次第に持ち味の多彩な引き出しが削られた。「日本で勝っていた頃は『どや!』という感覚を持って打っていた。その『どや!』という感じがない」。9月の米ツアー入れ替え戦で「ゴルフが下手になっている」と涙した理由だった。

 この日の朝はパットの練習時間を削り、スタート直前までショットに集中。ラウンド後も練習場に直行して約1時間15分打ち込んだ。それでも右に曲がり、いら立ちが募る。「体になじむのに何千球とかかる。戻すというより今までで一番いい状態にしないと」。泥沼に沈み続けるわけにはいかない。(浜田 洋平)

 ◆石川の08年のプロ転向後の日本ツアーワースト記録 1日のストローク数は、11年日本ツアー選手権シティバンクカップ宍戸ヒルズ(パー71)の第1Rの「83(12オーバー)」。パー70のコースでは、09年日本シリーズJTカップ第1Rの「78(8オーバー)」。大会順位では、昨年の日本プロ選手権日清カップヌードル杯の127位(通算12オーバーで予選落ち)が自己最悪。

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