◆女子プロゴルフツアー 樋口久子・三菱電機レディス第2日(2日、埼玉・武蔵丘GC)
98年度生まれ“黄金世代”の小祝さくら(21)=ニトリ=がツアー自己最多タイの6連続バーディーを含む8バーディー、3ボギーの67をマーク。通算9アンダーで首位と1打差の2位へ浮上し、最終日逆転で7月以来の通算2勝目に挑む。17年賞金女王・鈴木愛(25)=セールスフォース=が68で首位を守り、5度目の完全優勝に王手をかけた。
ほんわかした小祝の笑顔に、闘魂が宿った。アイアンショットを打つ直前、クラブを手に引き締まった表情を見せ続けた。3番からの6連続など、この日最多の8バーディーを量産。「ミスショットがたまたま寄ってくれた。何でも流れが良くて、うまくいってくれた感じ」とほほ笑んだ。
最近はショットが左右に曲がることに悩む。前週、辻村明志コーチ(44)から金言を授かった。「ピンを狙う気持ちが足りない。気を通すというか、ピンに向かって集中力というか、自分の気合が伝わるぐらいの感じで打たないとダメだよ」。自身も「絶対に寄せてやる、みたいな気持ちを強く持ってアドレスに入る」と実践中だ。「ショットは悪いんですけど、なぜか意外といい感じですね」と笑う。
先月、ラグビーW杯の日本―スコットランド戦を観戦。「迫力がすごい」と勝負への執着心を学んだ。初優勝した7月のサマンサタバサレディースは最終日の2打差逆転だった。今回は最終日最終組で1打差を追って鈴木、申と同組対決。「周りは気にせず、自分のゴルフに徹する」。勝負師の顔も見せ、逆転Vに“トライ”する。(榎本 友一)