渋野日向子、4打差の9位に後退…賞金女王は黄信号も「バーディーが取れている」と手応え


18番、セカンドショットをピンそばにつけ、笑顔を見せる渋野日向子

18番、セカンドショットをピンそばにつけ、笑顔を見せる渋野日向子

 ◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス第2日(22日、愛媛・エリエールGC松山=6580ヤード、パー72)

 2位から出た賞金ランク3位の渋野日向子(21)=RSK山陽放送=は5バーディー、3ボギーの70で通算7アンダー。首位と4打差の9位に後退し、賞金女王争いは厳しい状況に追い込まれたが、内容に及第点を与え、残り2戦を無欲で戦い抜く。3試合連続優勝中の鈴木愛(25)=セールスフォース=は1イーグル、7バーディー、2ボギーの65で8アンダー5位に浮上した。

 渋野は最終18番、残り133ヤードから8アイアンの第2打を30センチにピタリと寄せた。3メートルを沈めた17番に続く連続バーディー締めで、納得の表情でホールアウト。「ショットでつけて“お先に”パットで決めたので、いい上がり方」。4打差9位で何とか優勝戦線に踏みとどまった。

 トップの鈴木とは約2431万円差の賞金ランク3位で「賞金女王のことは考えない」と頭から排除した中での戦い。2つ伸ばして迎えた7、8番で連続ボギーも、直後の9番でグリーン奥からのアプローチを1メートル半に寄せるバーディーを奪い、持ち味のバウンスバックで粘った。

 この日は、岡山市の平島スポーツ少年団ソフトボール部の岩道(いわどう)博志監督(73)=写真=が観戦に訪れた。女王争いで苦しい立場のまな弟子について「全く心配はいらん」と評し、「ソフトボールに比べたら逆境でも何でもない。(小6で)多い時は1日5試合投げたりしとった」と、シーズン終盤でも衰えない体力と精神的強さの原動力を明かした。

 渋野は「先週とはスコアも全然違うし、内容もパー5で(4ホール中3個)バーディーが取れている」と手応えを示す。残り2戦、最年少女王へ死力を尽くす。

(岩原 正幸)

 ◆鈴木愛は5位に急浮上「集中力もあった」

 賞金ランクトップは、ベストスコアに並ぶ65で36位から3打差5位に急浮上。国内初の4週連続優勝が見えてきた。前半で4バーディーを奪うと、後半の11番パー5で85ヤードからカップにねじ込むイーグル。前夜に普段の倍の30分間、風呂につかったといい、「かなり体力を回復できた。集中力もあった。ショットはこの調子でいきたい」

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