松山英樹、日本男子メジャー初V「チャンスある」マスターズ初の秋開催12日開幕


 米男子ゴルフのメジャー20年最終戦、マスターズは12日から4日間、米ジョージア州オーガスタナショナルGC(7475ヤード、パー72)で行われる。7年連続9度目の出場の松山英樹(28)=LEXUS=は10日、練習ラウンドで調整した。前週大会で2位に入った好調を維持し、日本男子悲願のメジャー初制覇に挑む。

 紅葉が彩る異例の夢舞台で、日本のエースが“実りの秋”を迎える。松山は10日、無観客の静寂の中で18ホールを回った。新型コロナウイルスの影響で例年の4月から延期開催。フェアウェーは春と比べて軟らかいとされ「芝の状態も違うし、スタンド(観客席)もないし、違和感はある」と前代未聞の大会の印象を語った。「しっかりと本当にいいプレーをして、優勝できるようにしたいなと思っている」と自身32度目のメジャーで大願成就に挑む。

 上り調子で戻ってきた。過去8度のマスターズ出場時とは異なり、前週にツアーに出場。ヒューストン・オープン最終日では高精度のショットを連発して7バーディー、ボギーなしの63とコースレコードで2位に入った。「試合に出ないと分からないところがある。上位でプレーできたことは収穫。このプレーを続ければすごくチャンスがある」と自分に厳しい男が珍しく手応えを隠さなかった。

 15年5位、16年7位。前週からの好調さも評価され、米ツアー公式サイトの大会前恒例の優勝予想番付では、優勝候補20番手の昨年大会覇者ウッズを上回り、12番手に推された。それでも「先週と今週とでは求められているゴルフが違う」と起伏の激しい高速グリーンなどの練習に余念がない。

 予選ラウンド(R)の組み合わせは10日に発表され、ウェブ・シンプソン(米国)、マーク・リーシュマン(豪州)と同組に入った。親交の深い2人と2日間ともに戦う。例年は全組1番から出るが、秋開催で日照時間が短い今年は4日間、10番も含めたスタートに変更。ティーオフ時間も2時間早まった。統計では11月の最高気温は4月より5度ほど低いが、今週の予報は高めとなっている。

 松山は、過去30Rで5度出した60台のスコアは全て決勝Rだ。第1Rの平均スコアは73・625で、4日間唯一のオーバーパーと苦手としてきた。「初日から上位で戦えるように頑張りたい」。今回こそスタートダッシュを決め、歴史に残る大会で快挙を成し遂げる。

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