高山忠洋、10年ぶりツアーVへ首位発進…目の病気から昨年復帰「今は変な感覚ない」


選手会主催の新大会で首位スタートを切った高山

選手会主催の新大会で首位スタートを切った高山

◆男子プロゴルフツアージャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品第1日(6日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)

 目の病気を乗り越えた高山忠洋(43)=スターツ=が7バーディー、ボギーなしの65で回り、首位スタートを切った。3年前に「ボールが沈んで見える」という「中心性漿液(しょうえき)性脈絡網膜症」を患い、戦線離脱したが昨年、ツアー復帰。11年のカシオワールド以来、10年ぶりのツアー優勝を目指す。佐藤大平(27)=クリヤマ=、韓国のH・W・リュー(39)=フリー=も首位。

 元高校球児の天才ゴルファーが表舞台に帰ってきた。那須の名コースで7バーディーと量産した高山が首位に立った。

 和歌山の強豪、星林高では野球部に所属。甲子園出場の夢は果たせなかったが、「6番・一塁」で活躍した。高校卒業後、本格的にゴルフを始めると、わずか3年でプロ、6年でシード選手となった。順調だったゴルフ人生が暗転したのは18年7月。「すべてのボールがディボット跡に埋まっているように見えた。病院に行ったら水がたまって、膜がはがれそうになっていると…」。精密検査の結果「中心性―」と診断された。18年12月に手術を受け、リハビリを経て、昨年8月に約2年ぶりにツアー復帰した。前週の中日クラウンズで3位。「今は、変な感覚はない」という。

 特別保障制度で公傷が適用され、今大会を含め、残り2戦で83万円910円を上積みすれば17季連続シードを獲得。今大会では15位以内が条件となる。「その計算ではなく優勝するという思い」。高山は回復した目をギラリと光らせた。(竹内 達朗)

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