![2番、ティーショットを放ちボールの行方を見る西村優菜](https://golf.hochi.co.jp/wp-content/uploads/2021/05/20210508-OHT1I51178-L.jpg)
2番、ティーショットを放ちボールの行方を見る西村優菜
◆女子プロゴルフツアー ▽メジャー第4戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(8日、茨城・茨城GC東C=6630ヤード、パー72=報知新聞社後援)
6位から出たツアー1勝の西村優菜(20)=スターツ=が3バーディー、ボギーなしの69で回り通算9アンダーで3打差2位に浮上した。昨年11月の樋口久子・三菱電機レディスで6打差をまくってツアー初Vを飾った“逆転の西村”が、2000年度生まれ「ミレニアム世代」で初のメジャー制覇を狙う。
“逆転の西村”が狙いを定めた。今週目標とした60台となる69を3日連続でマークし2位に浮上した。昨年11月樋口久子・三菱電機レディスでは6打差をまくる大逆転でツアー初Vを挙げた「ミレニアム世代」の新鋭。首位の高橋を3打差で追う展開に「60台を出せばチャンスはある。優勝を狙えない位置ではないので自分がいいプレーをできれば」と世代初のメジャー初制覇を見据えた。
6位から出ると、ショットが好調の前半で2つ伸ばした。風が強まった後半は10番パー4で第2打をグリーン奥にこぼすも約10ヤードからの第3打は58度ウェッジで転がし、チップインバーディー。乱れたショットを小技でカバーし「3日連続で目標をクリアできているのはいいこと」と喜んだ。
昨年9月の日本女子プロ選手権(7位)、同11月のJLPGAツアー選手権リコー杯(3位)は最終日最終組でプレーしたが、いずれも失速した。「(日本女子プロ)選手権は戦い方が分からなくて頭が真っ白に…。リコーカップは気持ちが入りすぎた。3度目の正直。明日は平常心で回れれば」と雪辱を期した。
身長150センチ。18年大会を制した155センチの申ジエを更新し大会史上「小さな優勝者」となる。最終日は母の日。母・枝里子さんはアマチュア時代からプロになっても試合に同行し、宿泊先と会場の送迎や相談相手として一番近くで支えてくれる。「陽気な母。試合で結果が出なくてネガティブな時には『何とかなる』と言ってくれて開き直れる。心の支えです。結果で恩返しできれば」。メジャー初Vの“でっかい”プレゼントを母に贈る。(宮下 京香)
◆西村 優菜(にしむら・ゆな)2000年8月4日、大阪・堺市生まれ。20歳。5歳からゴルフを始め、16年の大商大高1年時にツアーデビュー戦の日本女子オープンで6位。18年アジア女子アマ2位。19年秋のプロテストに日本人最上位の2位で一発合格。憧れの選手は宮里藍さん、田仁智。家族は両親、姉、弟。150センチ、50キロ。