「昭和の男」木下稜介がゴルフ日本シリーズJTカップ制覇へ気合


木下稜介

木下稜介

◆木下稜介(30) =ハートランド= 2年連続2度目出場 <日本ツアー選手権森ビル杯、ダンロップ・スリクソン福島オープン優勝>

 プロ9年目の今季は、6月の日本ツアー選手権森ビル杯で涙のツアー&メジャー初優勝。「本当に長く、しんどかった時期もあった。昨年は1打差で敗れた試合もあり、そのおかげで強くなって優勝できた」。今季パーオン率71・6%(2位)のショットメーカーは同選手権から連勝を飾り、一気にブレイクした。

 女子の稲見萌寧らを指導する奥嶋誠昭コーチが「昭和の男」と評する律義な性格だ。初優勝後にはお世話になった関係者、スポンサーらに送るお礼状を約50通作成した。「僕一人の力では優勝できなかった。紙切れ一枚ですけど、感謝の気持ちを伝えました」

 夏には全英オープン(59位)、世界選手権シリーズ(43位)に出場。「簡単にボギーを打たない、素晴らしい選手たちと回れて勉強になった」。その経験を生かし、9月以降は国内でトップ10が6度と安定した。

 日本シリーズJTカップには昨年初出場して10位。「学生の頃から憧れの舞台で、初日の1番ホールでは感動しました。特別な大会に今年は優勝者として出られる」と心待ちにする。前週のダンロップフェニックスは2位となり、同大会Vで賞金ランク首位のチャン・キム(米国)とは約1183万円差の2位。「賞金王は取りたい。最高の調子を持ってこられるように」。感謝の思いとともに、ギャラリーに最高のプレーを見せる。(岩原 正幸)

 ◆木下 稜介(きのした・りょうすけ)1991年7月16日、奈良・北葛城郡生まれ。30歳。10歳からゴルフを始め、香川西高時代の2009年全国高校選手権2位。大阪学院大4年時に朝日杯日本学生優勝。14年にプロデビュー。18年に54位で初の賞金シード入り。19年秋から奥嶋コーチに師事。今季は13度のトップ10入り。174センチ、75キロ。家族は両親と弟。

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