男子ゴルフの22年メジャー初戦、マスターズは4月7日から4日間、米ジョージア州オーガスタナショナルGC(7510ヤード、パー72)で開かれる。今季2勝と好調の世界ランク4位のビクトル・ホブラン(24)は、精度の高いショットでノルウェー人初のマスターズ制覇の偉業達成に挑む。
2019年のマスターズに、日本の金谷拓実らとともにアマチュアとして初出場。世界アマチュアランク1位の実力をいかんなく発揮し、通算3アンダーの32位でローアマを獲得した。夢舞台にはそれ以来、プロとなって初めての返り咲きとなる。
19年6月の全米オープンも12位でローアマを獲得した。同年にプロ転向し、4大メジャーは20年の全米プロ選手権33位。21年の全米プロ選手権30位、全英オープン12位、全米オープン13位と、持ち味のショットを軸に難易度の高い大舞台でも安定した成績を残してきた。
20年3月のプエルトリコオープンでノルウェー人初の米ツアー制覇。マヤコバクラシックで2勝目を挙げ、21年の同大会で連覇も達成した。昨年6月の欧州男子ツアー、BMW招待で優勝。8月の東京五輪にもノルウェー代表として出場し、14位となった。「あまりメジャー大会だけに、フォーカスしないようにしている」。今年1月のドバイ・デザート・クラシックで欧州(DP)ツアー2勝目を飾った。
今季米ツアーでは10戦で1勝含めて、4度のトップ10入り。世界ランクは一時、自己最高の3位まで上昇した。プロデビュー同期のコリン・モリカワ(米国)は昨年の全米プロ選手権、全英オープンでメジャー2勝を挙げた。同じく同期の飛ばし屋マシュー・ウルフ(米国)らと「ヤングガンズ(有能な若者たち)」と呼ばれてきた。「僕のプレーでノルウェーでゴルフが人気になれば」とホブラン。故郷・ノルウェーでの人気の拡大と競技の普及のため、全力を尽くす。
◆ビクトル・ホブラン 1997年9月18日、ノルウェー・オスロ生まれ。24歳。11歳でゴルフを始める。2014年ノルウェーアマチュア選手権優勝。米オクラホマ州立大に進学し、18年の全米アマを制覇。19年マスターズ(32位)、全米オープン(12位)でローアマを獲得。同年6月にプロ転向し、8月のウィンダム選手権で4位。20年プエルトリコオープンでノルウェー人初の米ツアー制覇。米ツアー通算3勝。178センチ。好きなスポーツはサッカー。