ツアー最年少ホールインワン男、隅内雅人“持ってる高3アマ”好発進「名前を売りたい」暫定2差8位


7番、バンカーショットを放つ隅内雅人(カメラ・豊田 秀一)

7番、バンカーショットを放つ隅内雅人(カメラ・豊田 秀一)

◆男子プロゴルフツアー ▽ミズノオープン 第1日(26日、岡山・JFE瀬戸内海GC=7461ヤード、パー72)

 アマチュアの隅内雅人(水戸啓明高校3年)が5バーディー、2ボギーの69で回り、3アンダーの好発進を決めた。前半組72人のホールアウト時点で、暫定で2差8位につけた。

 “持ってる高校生アマ”が、自身ツアー4戦目で好スタートだ。10番から出ると11、16番でともに約3メートルのバーディーパットを決めきり、前半を2バーディー、1ボギーの1アンダーで折り返し。後半は出だしの1、2番で連続バーディーを挙げ、2つスコアを伸ばして初日を終えた。隅内は「初日が大事だと思う。スタートダッシュとしては、まずまずのプレーができた。80点以上の内容ではあったと思う」と達成感をにじませた。

 茨城県水戸市出身の17歳は、昨年の日本オープンゴルフ選手権第2日、2番ホールでホールインワンを決めた。16歳356日(11か月21日)の達成は、記録が残る1985年以降のツアートーナメントでは史上最年少記録(プロでは石川遼の19歳8日が最年少記録)。当時を振り返り、「いろんな方から声をかけられた」と反響の大きさを懐かしんだ。

 表情にはまだあどけなさが残るが、ラウンドぶりは冷静だった。全体的にフラットで、ショットの目標物が定めにくいリンクスコース。その中で、隅内は「ターゲットが絞りづらいので、練習ラウンドで、できるだけ細かく風景を見たり、後ろを振り返ったりして。ターゲットにできる、障害物を見つけるようにした」とうなずいた。

 今大会の出場権は、昨夏と今春の高校全国大会など3試合の合計ポイントで1位となり、自らの力でたぐり寄せた。今後の競技生活について現段階は進学希望で、今年の予選会(QT)を受ける予定はないというが、将来的な目標はプロ。身長175センチ、80キロの新鋭にまだスポンサーはついておらず、「絶賛、募集中です。名前を売っていきたい」とはにかんだ。

 今大会では上位4人(有資格者を除く)に全英オープンの出場権を付与。今年は150回の記念大会で、2015年以来7年ぶりに聖地、セント・アンドリュースで開かれるメジャーに、隅内は目を輝かせる。「もちろん、4位以内を目標に来た。セント・アンドリュースでやる全英となると、想像もつかない」。テンションを高ぶらせつつ、約2か月前から2008年に同大会を制したウッズの映像をユーチューブで見続けていることを告白した。自身3度目のレギュラーツアー予選突破から、全英切符奪取へ。17歳が大きな夢を追い、残り3日間を駆け抜ける。

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