中島啓太「学ぶことが全然、違う。入ることを意識してプレーした」5週連続最終日最終組 “特権”生かしV狙う


中島啓太

中島啓太

◆男子プロゴルフツアー プレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品 第3日(24日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)

 23歳の誕生日を迎えた中島啓太(フリー)が7バーディー、ボギーなしの65をマークし、通算20アンダーとして、3位から首位に浮上した。5週連続で最終日最終組を迎える抜群の安定感で、賞金ランクトップを走る中島は通算3勝目の今季2勝目を狙う。長野泰雅(たいが、20)=福岡地行=も首位。2差3位に選手会長の谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協会=、ツアーNO1の飛ばし屋、河本力(23)=大和証券=らが続く。

 23歳の誕生日を中島は自ら祝った。7バーディー、ボギーなし。「絶対にボギーを打ってはいけない、という意識でプレーした」。狙い通りのバーディーラッシュで首位に立った。

 5週連続で最終日最終組に臨む。ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構によると「参考記録として86年に尾崎将司が7週連続で最終日最終組だった可能性がある」という。ツアー通算94勝のレジェンドに迫る超異例の安定感を発揮している中島は、最終日最終組にこだわりを持つ。

 「同じ優勝争いでも、最終組と1つ前の組では学ぶことが全然、違う。きょうも最終組に入ることを意識してプレーしました」。最終組の1つ前、あるいは2つ前あたりのプレッシャーが少ない位置でプレーすることを好む選手がいる中で、23歳になったばかりの中島は高い志を示した。

 前週までの4戦は2位、2位、優勝、2位。「前半は気合を入れすぎず、後半から集中したい」。プロゴルフの世界で最も大事なサンデーバックナイン(最終日の後半9ホールのこと)を戦うイメージを膨らませている。

 最終組には“特権”もある。「朝が早くないので夜はリラックスできる。朝はしっかり体を動かしてからスタートできるので、最終組の時間は最高です」。25日は午前10時スタート。24日の夜は、日体大の1学年先輩で親交の深い河本とゆっくり食事予定。「昨日(23日)行った焼き肉店のお姉さんが『(誕生日の)ケーキを用意します』と言ってくれたので、4日連続で焼き肉です」と笑った。

 177センチ、75キロの引き締まった体でドライバー平均飛距離は300・79ヤード(ランク13位)。元アマチュア世界ランク1位でスケールが大きく、未知数の潜在能力を持つ中島は今、日本男子ゴルフツアーの「顔」となっている。(竹内 達朗)

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