小滝水音、逃げ切り初V!「黄金世代」13人目 「なんで私は勝てないんだろう」プロ93戦目遅咲きで頂点


ツアー初優勝の小滝水音が母・繭子さん(右)と優勝杯を手に記念写真に納まる(カメラ・豊田 秀一)

ツアー初優勝の小滝水音が母・繭子さん(右)と優勝杯を手に記念写真に納まる(カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー 大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日(23日、福岡・ザ・クイーンズヒルGC=6540ヤード、パー72)

 首位から出た小滝水音(みお、25)=静ヒルズ=が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算18アンダーで初優勝を飾った。1998年度生まれの「黄金世代」では13人目の優勝者。2017年のプロテスト一発合格も首痛に悩まされたプロ7年目が、精神面を強化して出場93試合目で頂点に立った。小祝さくら(25)=ニトリ=と吉田優利(23)=エプソン=が2打差の2位。大会は雨による順延で54ホールに短縮され、加算される賞金は当初の75%となった。

 遅咲きの黄金世代・小滝が輝きを放った。同年代の小祝と首位に並んで迎えた13番。起死回生のバーディーで勝負を決めた。グリーン右手前30ヤードのバンカーから、52度ウェッジで放った第3打はカップに吸い込まれた。「あれが大きかった」とキャディーとハイタッチ。12番から5連続バーディーで逃げ切った。「最後まで楽しい気持ちだった。本当にうれしい」と初優勝も涙はなく、笑顔があふれた。

 黄金世代13人目の優勝者だ。日米通算11勝の畑岡奈紗とは同じ茨城県出身で、小学時代は陸上短距離でライバルだった。国内外での同学年の活躍に「なんで私は勝てないんだろう、と焦りを感じていた。でも、私も夢じゃないと思っていた」。初優勝直後、小祝から祝福を受けて抱き合った。大会直前の19日は母・繭子さん(49)の誕生日だった。会場への送迎などで支える母も「優勝をプレゼントしてくれた」と愛娘からの贈り物に感激した。

 男子ツアー48勝のレジェンド・中嶋常幸(68)主宰の「トミーアカデミー」1期生だ。師匠の中嶋はこの日「水音は真面目に努力を続けてきた。会って話すのが楽しみです」とコメント。今後は「メジャーでも優勝したい」と小滝。黄金世代の努力家は、大器晩成で我が道を歩んでいく。(富張 萌黄)

 ◆1998年度生まれの「黄金世代」 米6勝&国内5勝の畑岡、国内9勝の小祝、国内8勝の勝みなみ、日米通算7勝の渋野日向子、国内4勝の原英莉花ら日本女子ツアー歴代最多13人が優勝(計48勝)。

 ◆小滝 水音(こたき・みお)1998年7月7日、茨城・ひたちなか市生まれ。25歳。父の影響で7歳からゴルフを始め2011、13年報知ジュニア優勝。中学3年時には陸上の砲丸投げでひたちなか市大会8位。明秀学園日立高では16年の国体団体優勝。今年5月の下部ツアー、CTBCレディスで初優勝。得意クラブはアイアン全般。167センチ、65キロ。家族は両親と弟。血液型O。

22日のサモア戦でコンバージョンゴールを決める李

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