「結果で恩返ししたい。帰ってからビデオ通話したい」4年ぶりの2勝目へ新米パパの「パットの名手」が2位浮上


2番、ティーショットを放つ片岡(カメラ・渡辺 了文)

2番、ティーショットを放つ片岡(カメラ・渡辺 了文)

◆男子プロゴルフツアー開幕戦 東建ホームメイトカップ 第2日(11日、三重・東建多度CC名古屋=7069ヤード、パー71)

 首位と1打差4位から出た片岡尚之(27)=フリー=が1イーグル、5バーディー、1ボギーの65をマークし、通算11アンダーで1打差2位に浮上した。4季連続平均パット数トップ5に入る「パットの名手」がグリーン上で躍動。3月にSNSで結婚と第1子誕生を発表した新米パパが、4年ぶりの2勝目へ燃えている。生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、26)=フリー=が12アンダーで単独首位に立った。

 片岡が得意のグリーン上でさえを見せた。重たくなったグリーンを攻略した。前夜に降った雨の影響でグリーンスピードが遅くなり、序盤は好機を生かせず。そんな中でも「パットの名手」は「途中から修正できてスピードもつかめた」とこの日のパット数26でまとめた。

 先月、自身のSNSで結婚と第1子誕生を発表した。守るべき家族が増え、「結果で恩返ししたい。今日、(ホテルに)帰ってからビデオ通話したい」と好成績の報告を待ちわびた。妻の実家にいる生後2か月の愛息には、なかなか会うことができていないが、「写真や動画は送ってもらう」と日々成長する姿を見ている。

 今季目標は4年ぶりの優勝。21年5月のジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品で初優勝も、その後は勝利から遠ざかり、2勝目を渇望する。「早々にチャンスが来たので今週、頑張りたい」と言葉にも力がこもる。新米パパが愛する家族に最高の結果を届ける。(富張 萌黄)

 【石川遼】 〇…一時はスコアを落とすも後半にカムバック。強風下で思うように伸ばせず「あと2つ、3つはいけた」と悔しさを見せたが、4打差5位に踏みとどまった。今大会には過去10度出場し、トップ10入りは5回。「この試合は優勝したことがないので、『攻略してやろう』と思っている」と大会初制覇を狙っている。「(最終日)最終組に入れるようなプレーをしたい」とムービングデーでの浮上を誓った。

 【寺西飛香留】 〇…男子ツアーに19年ぶりに参戦した女子プロは、8オーバーの124位で予選落ち。8番では第1打を275ヤード飛ばし、同伴男子プロ2人の飛距離をオーバーする場面も。女子初の予選突破できなかったが「めっちゃうれしかった。今週の思い出」と24歳は屈託なく笑った。前沢杯(24~27日、千葉・MZ・GC)にも出場予定で「2日目は(10番からの)ハーフをパープレーで回れた。アンダー(パー)につなげていける」と手応えも口にした。

 石川航(兄・遼と並ぶ首位から出たが、71と伸ばせず16位に後退)「不安はあったが、自分なりにうまく気持ちを整理してプレーできた」

 ◆片岡 尚之(かたおか・なおゆき)1997年12月28日、北海道・江別市生まれ。27歳。2歳からゴルフを始める。札幌光星高2年時の2014年、日本ジュニアで初優勝、日本アマでもベスト8に進出。16年に東北福祉大に進み、4年時の19年にプロ宣言。21年5月、ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品でツアー初優勝。171センチ、67キロ。

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