
最新鋭のパッティング診断システムを導入した須藤弥勒(右)は将来、メジャー制覇を誓った(左は同システムを日本で扱うノビテックの小方清史さん)(カメラ・竹内 達朗)
史上初めてジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる13歳の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)が総額約200万円を投じて、最新鋭のパッティング診断システム「サムパットラボ」を導入したことが28日、分かった。
同システムは、超音波計測技術を使用し、パターのヘッドやシャフトの動き、ボールとのインパクトなどを数値化。より効果的なトレーニングができるという。「ストロークのわずかの違いが一目瞭然で画像と数字で分かるので、練習の効率が良くなりました。パットの悩みが減りました」と弥勒は最新鋭のパッティング診断システムに手応えを明かした。
父・憲一さんは「結局、ゴルフはパットの勝負。一日の練習の半分はパットです。とても高額でしたが、思い切って購入しました」と話す。13歳のアマチュアながら、これまで、推定総額3億6000万円以上のスポンサー契約を締結。「スポンサーの皆さんから支援いただいたお金を有効に活用させてもらっています」と憲一さんは説明した。
同システムを日本で扱うノビテックの小方清史さんは「この機械で何千人のデータを取っていますが、弥勒選手の数値を見た時、本当に驚きました。インパクトとフェイスアングルの数値がトッププロ並みです」と感嘆する。弥勒は、もともと得意のパットをさらに磨きをかけるつもりだ。
米女子プロゴルフツアーの今季メジャー第1戦、シェブロン選手権(24~27日、米テキサス州・カールトンウッズ・クラブ)で西郷真央(島津製作所)が米ツアー初優勝を果たした。「将来、私も世界のメジャーで優勝したいです」。弥勒は、メジャーのウィニングパットを沈めるイメージを持ちながら、最新鋭の機器でパット練習に励む。
◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。13歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ計16社に推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。