
16番でティーショットを放つ小平智(カメラ・今成 良輔)
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ夏の決戦トーナメント 第2日(22日、北海道・ブルックスCC=7286ヤード、パー72)
第2ラウンドが進行中。12位で出た米ツアー1勝、日本ツアー7勝の小平智(Admiral)が1イーグル、6バーディー、ボギーなしの64をマークし、通算13アンダーの単独トップでホールアウトした。「ショットは昨日からずっといい。今日はパットが入った分、スコアが良かったという感じ」と振り返った。
11番パー5でグリーン周りからの第3打を寄せ、12番は残り116ヤードの第2打を3メートルへ。13番パー3ではピン左奥5メートルを沈め、3連続バーディーで加速した。見せ場は17番パー5。255ヤードの第2打を5番ウッドでピン手前1メートル半に運び、イーグルを奪った。
6月末のプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品後、心と体を整えるために渡米した。1か月半、フロリダの自宅でゴルフ漬けの日々を過ごし、松山英樹と3日間練習をともにした。「小平さん、昔こうでしたよね?」。スイングについて指摘を受けた。詳細は「秘密」ながら、後輩がもたらしてくれた気づきを元に修正。「それがはまっているというか、いい方向にいっている。英樹からいい刺激を受けた」と明かした。
昨年は賞金ランク53位、今季は関西オープンの13位が最高と苦戦が続いている。父でコーチの健一さんが2023年1月に死去。「心の支えだった父とコーチがいっぺんにいなくなった。テンションが上がらないというのが一番だった」。ゴルフで悩むと今も浮かぶ。「おやじならどう言ったかな」
フロリダ滞在中、人の優しさに触れた。米国を主戦場にする久常涼、平田憲聖が「小平さん、一緒に回りましょうよ」と連絡をくれた。「後輩や英樹が気にかけてくれて、僕は本当に人に恵まれているなと思った。今はおやじには言ってもらえないことを、英樹に言ってもらえたりするから」と感謝した。
「秋にかけて大きい試合が続く。英樹たちにいい報告をしたいし『ベイカレント』に出たいという気持ちも強くなってきた。英樹と戦いたいし、変わったんだぞっていうところを見せたいので、モチベーションがちょっとずつ上がってきている」
10月に横浜で開催される米ツアー「ベイカレント・クラシック・レクサス」は、バンテリン東海クラシック終了時の賞金ランク上位7人が出場資格を得る。松山との再会へ、2018年日本シリーズJTカップ以来となる7年ぶりの勝利をつかみ取る。