蝉川泰果の自己申告の罰打 きっかけはヤフコメの指摘だった「確認できてホッとした」 第2R巻き返す


13番、ティーショットを放つ蟬川泰果(カメラ中島 傑)

13番、ティーショットを放つ蟬川泰果(カメラ中島 傑)

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 第2日(17日、栃木・日光CC=7238ヤード、パー70)

 前日サスペンデッドになった第1ラウンド(R)の13番で2罰打を科された2022年大会覇者の蝉川泰果(アース製薬)は第2Rで4バーディー、2ボギーの68と伸ばし、通算2オーバーまで盛り返した。第1Rの残り3ホールをプレー後、第2Rをホールアウト。「合計21ホールで3つ伸ばせたことは良かった」と振り返った。

 前日にプレーした13番の第3打でクラブを球の後ろに置いた際、球が動いたように見えたことについて、第1Rの中断後に蝉川から確認して欲しいとの依頼が競技委員にあった。この日の第1Rのプレー再開前に、ルールズディレクターと蝉川でビデオ検証をしたところ、球は定義「動く」に該当していることが確認された。第1Rのプレー中であり、スコアカード提出後の紛議に関わる規則の問題は生じない。

 13番の罰打は蝉川による自己申告によるものだったが、きっかけはヤフーニュースのコメント欄だった。「けっこう僕はターゲットを見ながら構える。その時は動いている感じはなかったし、自覚はなかった」が、コースを離れた後、ヤフーニュースでゴルフの記事をチェックしている際に、コメント欄に「球が動いたのでは」との書き込みがあった。「僕はヤフーニュースをけっこう読むんですけど、いろんな他の選手の記事のコメント欄に、僕のプレーについての指摘があったので」

 すぐに日本ゴルフツアー機構(JGTO)の関係者に連絡。17日のプレー再開前に映像を確認し、パーからダブルボギーになった。「朝に確認がしっかりできて、ホッとした。ホールアウト後だったら失格だったので」。通常よりもラフが長いメジャー仕様のセッティング。クラブをソールする際、この日はより神経を使いプレーした。「気持ち的には折れなかった。一打に集中できたことが、昨日よりいいプレーにつながった」。3年ぶりの大会制覇へ、上位に食らいつく。

 

 【罰の根拠】 プレーヤーは自分のインプレーの球を動かした場合、1罰打を加え、その球を元の箇所にリプレースしなければならない(規則9.4)。リプレースせずにプレーした場合、誤所からのプレーとなり、このケースにおいては重大な違反がないので、合計で2罰打を受ける。球を動かしたことに対する規則9.4の1罰打と、誤所からのプレーの2罰打は重課されず、2罰打だけを受ける(規則1.3c(4)例外参照)

最新のカテゴリー記事