大槻智春、谷口塾合宿効果出た!1年半ぶりVへ、7バーディーで首位タイに浮上 


14番、グリーンでラインを読む大槻智春。通算12アンダーで首位に並んだ

14番、グリーンでラインを読む大槻智春。通算12アンダーで首位に並んだ

 ◆男子プロゴルフツアー ダンロップフェニックス第3日(21日、宮崎・フェニックスCC=7042ヤード、パー71)

 2打差4位から出たツアー1勝の大槻智春(30)=真清創設=が7バーディー、2ボギーの66で回り通算12アンダーで首位に浮上した。2月に1週間、合宿を行った場所で林間コースの攻略に成功した。

 全ホール左右に松林がそびえ、重圧のかかるコースで大槻は常に冷静だった。ボギー発進も、9番でバーディーを先行させると、最終18番は第2打を10メートルに運び、楽々と7個目のバーディー。フェアウェーキープ率79%(2位)、パーオン率83%(3位)と安定したショットで2日連続の66。首位に並び「本当にいい状態で手応えがある」と、大きな体を揺らした。

 今年2月、2年連続で“谷口塾”の門下生となった。ツアー20勝のベテラン・谷口徹(52)がフェニックスCCで後輩を連れて行う恒例のオフ合宿だ。大槻が参加したのは1週間だったが、「合宿で回っていたので自分なりの攻め方ができた」。小技を武器にする師匠とはプレースタイルが違うため、助言をもらうより「見て盗むことが多かった」という。今大会3度目の出場で18年44位、19年26位、今年は優勝争いと年々成績を上げてきた。

 ウッズ(米国、04、05年)、松山英樹(14年)、ケプカ(米国、16、17年)らが制した歴史ある大会でチャンスを迎え、「本当にすごい方たちの中に交ざれたらいいな。ゴルフ人生で勝ちたい試合」とうなずいた。大会中は「夜は基本、地鶏です」と笑い、宮崎の地元飯で力を蓄える。

 メジャー、日本シリーズJTカップ(12月3日開幕、東京よみうりCC、報知新聞社主催)の30人の出場枠は、現在賞金ランク11位で2年連続の出場をほぼ手中にする。初の最終日最終組。昨年5月の関西オープン以来の優勝へ「緊張の中でいかに自分のゴルフを貫けるか」と平常心で戦う。(岩原 正幸)

 ◆大槻 智春(おおつき・ともはる)1990年1月26日、茨城・神栖市生まれ。30歳。父の影響で7歳からゴルフを始め、鹿島学園高3年時の2007年に関東ジュニアで優勝。日大に進学もプロ転向するため10年11月に中退し、11年からツアーに参戦。昨年5月の関西オープンでツアー初優勝。大学の同期に小平智(31)がいる。家族は両親と姉。172センチ、94キロ。

 ◆日本シリーズJTカップの出場資格 

 例年通り30人が出場し、〈1〉前年大会覇者〈2〉今年のツアー優勝者〈3〉同3位タイ以内〈4〉賞金ランク上位者に出場権が与えられる。ここまで、昨年大会覇者の石川ら11人が資格を得ている。次週は試合がないため、今大会終了後に出場選手が決定する。

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