金谷拓実、東京五輪&欧州ツアー出場権獲得へ米国&欧州ツアーに出発


全米プロ選手権に向け渡米した金谷拓実

全米プロ選手権に向け渡米した金谷拓実

 男子プロゴルフの日本ツアー賞金ランク1位の注目ルーキー・金谷拓実(フリー)が15日、次週のメジャー、全米プロ選手権(20日開幕・米サウスカロライナ州キアワアイランドリゾート)に向けて羽田空港から出発した。今季日本ツアー2勝の22歳は、7月中旬まで米国&欧州ツアーを最大6試合転戦する自己最長の「武者修行」遠征となることを告白。コロナ禍でもあえて険しい道を選び、今夏の東京五輪代表と来年の欧州ツアー出場権の“夢切符ダブル取り”に挑む。

 金谷がハイリスク&ハイリターンの勝負に出た。全米プロから約2か月に及ぶ遠征に出る決断をした。「武者修行じゃないですけど、(7月の)全英オープンまで海外でずっと試合に出られるのはワクワクの方が大きい。良い経験にもなると思うし、結果も残したい」と意欲をたぎらせた。

 全米プロと6月のメモリアル・トーナメントの結果で、現在の世界ランク76位から60位以内に入れば全米オープン出場が決まる。同大会後に渡欧し、欧州ツアーのBMW国際オープンに主催者推薦で出場する。さらに、7月8日開幕のスコティッシュオープンへの出場も模索中。出場権を持つ全英オープン後までは帰国しない予定という。

 東北福祉大の先輩・松山英樹(29)との出場を熱望する東京五輪。現時点では出場圏内の日本勢2番手につけ、6月21日まで星野陸也(25)らとその座を争う。既に3勝を挙げた日本ツアーで優勝争いを重ねる方が近道だが、海外志向の強い若武者はあえて、7月29日に競技が開幕する五輪直前まで厳しい米欧ツアーへの挑戦を選んだ。「自分が良いプレーをしたら周りは関係ないと思う。出る試合で結果を出したい」と言い切る。

 もう一つの夢切符が金谷を後押しした。出場するメジャー&欧州ツアーで好成績を残し、欧州ツアーの積算ポイントランク110位に入れば来年の出場権を獲得できる。金谷は1月のドバイ・デザート・クラシックで9位に入るなど現在136位。「一試合、一試合が大事。チャンスをつかみたい」。マスターズ王者・松山同様、東京五輪を凱旋試合にしてみせる。(榎本 友一)

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