強風でも上位 畑岡奈紗、勝みなみの飛距離が生きた…諸見里しのぶさん解説 全英女子OP第3日


諸見里しのぶさん

諸見里しのぶさん

◆米女子プロゴルフツアー メジャー最終戦 AIG全英女子オープン 第3日(12日、英ウォルトンヒースGC=6881ヤード、パー72)

 第3ラウンドが行われ、畑岡奈紗(アビームコンサルティング)が3バーディー、2ボギーの71で、通算4アンダーで首位と5打差の9位。2位で出た勝みなみ(明治安田生命)は1イーグル、4ボギーの74と落として3アンダー14位へ後退した。チャーリー・ハル(英国)、リリア・ブ(米国)が9アンダーの首位。日本ツアー通算9勝の諸見里しのぶさんが過去最多16人が出場した日本勢の3日間を振り返り、畑岡、勝が強風の中でも上位進出している要因に飛距離の優位性を挙げた。

 今回は初開催のコースで全長6881ヤードと距離があります。中でも400ヤードを超えるパー4が7ホールあり、特に1~6番では向かい風を受けるため長い距離が残ります。畑岡選手、勝選手が持つ飛距離がすごく生きている印象です。

 畑岡選手は直近でのショットの調子も上がっており、風に対しての球の打ち分けの技術が素晴らしいと感じます。3日目はグリーン上でかみ合ってくれないところもあり、もう少し伸ばしたかったと思っているでしょう。勝選手の3日目は、ショットで左右へのミスが出る中、今季ツアーでの平均パット数28・71で全体3位というグリーン上の強みを生かして最後まで粘り強くプレーしていました。

 今大会には米国(23人)に次いで多い日本勢16人が出場し、岩井明愛(あきえ)選手、桜井心那(ここな)選手といった若手を含め10人が予選通過しました。国内ツアーで4日間競技を増やすなど、これまでの取り組みでレベルが底上げされ、(年間で争う)メルセデス・ランクのポイントで海外メジャーの成績が反映されることで参戦しやすい状況になっています。

 多くの日本選手が出場し、競技のこと、コース外での食事のことなど情報共有できることもプラスに働いていると思います。世界中のゴルフ・ファンが、日本の女子ゴルフ界に注目をしてくれる一戦になっていると感じます。(女子プロゴルファー)

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