◆米男子プロゴルフツアー マスターズ 第3日(12日、ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7555ヤード、パー72)
【オーガスタ(米ジョージア州)12日=高木恵】首位と5打差の12位から出た2021年大会覇者の松山英樹(LEXUS)はバーディーなし、5ボギー、1ダブルボギーで大会ワースト3位の79と乱れ、通算4オーバーの48位に後退した。
最終18番。12メートルのバーディーパットは、わずかにカップ右へそれた。バーディーなしは大会出場53ラウンド(R)目にして初めて。第3R終了時の48位は17、24年の28位を下回る最低順位となった。「うまくいかなかった」と肩を落としたムービングデー。この日のスコア「79」は、出場53人中最下位だった。
追撃を期してスタートした1番で、左ラフからの第2打はピン方向に向かうも止まらず、奥13メートルへ。下りの難しいラインにタッチを合わせ、スコアを落とすことなく切り抜けた。「1番でいいパーを取れたので、いい感じで今日もプレーできるかなと思っていたけど、4番、6番の3パットが痛かった」。前半2つのパー3でパットに3打を要し、つまずいた。
ショットでスコアを作った前日から一転、フェアウェーキープ率は50%に低迷し、予選Rで86・11%を誇ったパーオン率は61・11%に落ちた。7番では左ラフからの第2打がうまくクラブのフェースにコンタクトせず、大きく右に出て隣の17番のロープ際へ。2メートルを沈めてボギーにとどめたが、後半も復調のきっかけをつかめぬまま時は過ぎた。
苦しい展開にも、最後までファイティングポーズをとり続けた。13番パー5。残り246ヤードの第2打で3番ウッドを握った。「順位的にも下がってしまったので、少しでも流れを変えるというか、バーディーを1つでも取りたかったけど、うまくいかなかった」。グリーンを狙った一打はミスショットとなり、グリーン手前のクリーク(小川)に転がり落ちた。この日5つ目の、ボギーだった。
17番ではティーショットを左林に曲げ、4オン2パットのダブルボギーを喫した。この日作った3メートル前後のチャンスは3ホールのみ。トップとの差は16打に開き、4年ぶり2度目の制覇は絶望的となった。最終日は2組目の午前9時50分(日本時間午後10時50分)に、アックシェイ・バティア(米国)とスタートする。「いいプレーができるように頑張りたい」。気持ちを切り替え、今年最後のオーガスタでの18ホールに挑む。