
最終9番、バーディーでホールアウトした石川
◆男子プロゴルフツアー 前沢杯 第2日(25日、千葉・睦沢町・MZGC=6652ヤード、パー70)
67位から出たツアー20勝の石川遼(33)=カシオ=が8バーディー、2ボギーの64をマークし、通算7アンダーで首位と6打差の19位に浮上した。パターを2年前から使用してきたタイプに戻し、3連続バーディーなどでスコアを伸ばした。ショット、アプローチも好調で、週末に向けて逆転での今季初Vを射程に捉えた。3勝目を狙う米沢蓮(25)=パルコホーム=が65と伸ばし、通算13アンダーで単独首位に立った。
石川が右拳を2度振った。12番パー5。残り135ヤードから強い向かい風を読み切って9アイアンでピン右5メートルに乗せ、3連続バーディー発進となるパットをねじ込んだ。この日出場100人中2番目に多い8バーディーで19位に浮上。「アイアン、ウェッジ、ドライバーもすごくいい。ここから年間を通してすごく楽しみ」と確かな手応えをにじませた。
原点回帰のパターが奏功した。中尺のピン型ヘッドを初投入し、67位と出遅れた前日から一転、ツノ型ヘッドに変更。オフから3種類のパターを試したが「距離感やタッチ、バランスが体に染みついてる」と昨年中盤まで2年間使い慣れた“エース”に戻した。「頭の中がごちゃごちゃになる前に帰ってこられた」と試行錯誤の末に収穫を得た。
初日と逆方向の強風が舞う中で「ウェッジがビタビタ決まった」。計7日間プレーしたプロアマ戦でコースの特徴を熟知し、クラブ選びもさえた。首位と6打差で臨む週末へ「諦めずにやりたい」と意気込んだ。(星野 浩司)