単独首位の青木瀬令奈「生きている限り毎日が挑戦」引退表明スノボ竹内智香の言葉に勇気をもらう


18番、セカンドショットを放ち笑顔で打球を見つめる青木瀬令奈(カメラ・渡辺 了文)

18番、セカンドショットを放ち笑顔で打球を見つめる青木瀬令奈(カメラ・渡辺 了文)

◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス 第2日(30日、徳島・グランディ鳴門GC36=6585ヤード、パー72)

 1打差3位で出た青木瀬令奈(32)=リシャール・ミル=が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算8アンダーの単独首位に浮上した。来年2月のミラノ・コルティナ五輪シーズン限りでの引退を表明した、スノーボードの竹内智香(41)の言葉に勇気をもらい、3月のアクサレディス宮崎以来となる2日目の60台をマーク。“今季の鬼門”を突破し、2023年11月の大王製紙エリエールレディス以来のツアー6勝目へ逃げ切る。

 今季初めて、青木が2日続けて1桁順位をキープした。「久しぶりにちゃんと2日目もスコアを伸ばすことができて、めちゃくちゃうれしい」。後半3番で3メートルのフックラインを読み切り、4番は4メートルをねじ込み連続バーディーを奪い、単独トップに抜け出した。

 第1ラウンド(R)後の2つの行いが、連日の好スコアを生んだ。昨年11月に両足の種子骨(母指球)の骨折が判明し、治療を続けながらツアーを戦っている。第1R後にコース近くの施設で酸素ボックスに1時間半こもり、疲労回復に努めた。「朝からしっかり体が動いた」と効果はてきめんだった。

 所属先を通じて交流がある、14年ソチ五輪女子パラレル大回転銀メダルの竹内が、29日にSNSにアップした動画を見た。「生きている限り毎日が挑戦」の言葉に勇気づけられた。けがの影響で調子が上がらず、気持ちが沈むことも多かったが「落ち込んでいられない」と奮い立った。「体も整い、メンタルも整った。最高です」。32歳のベテランの笑顔に心身の充実が浮かんだ。(高木 恵)

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