明徳に転校した須藤弥勒がシンガポール大会に向けて出発「早く明徳に戻りたい」


シンガポールの大会出場に向けて成田空港から出発した須藤弥勒

シンガポールの大会出場に向けて成田空港から出発した須藤弥勒

 ゴルフのジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる高知・明徳義塾中2年生の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)が29日、シンガポールの名門コース、セントーサGCで30日に行われる「Crypto×AIゴルフトーナメント」に出場するため、成田空港を出発し、同日、現地に到着した。「AIなど難しいことはよくわかりませんが、世界初の試みというトーナメントで招待選手としてシンガポールの名門コースでプレーできるのは本当に光栄です」と笑顔で話した。

 弥勒は、群馬・太田市内の公立中から、2021年マスターズ優勝の松山英樹(LEXUS)らを輩出した日本有数のスポーツ強豪校の明徳義塾中に転校し、16日に須崎市内にある学校の女子寮に引っ越したばかり。28日に一度、太田市内の自宅に戻り、この日の早朝6時に出発し、成田空港からシンガポールに到着した。

 30日、スポンサー契約を結ぶ次世代ゴルフゲームの「GOLFIN」が主催する大会にスポンサー契約を結ぶ「100%新車館」のチームの選手として出場。翌10月1日にパーティーに出席した後、日本にとんぼ返りし、そのまま高知に戻るハードスケジュールだ。

 「転校する前にシンガポールの大会のことは伝えてあり、学校には了承していただきましたので、力いっぱいプレーします。シンガポールも楽しみたいですが、早く明徳に帰りたいです」と弥勒は学校の理解に感謝した上で強い母校愛を明かした。

 明徳義塾中で新しい生活を始めて約2週間。「寮生活は大変なこともありますが、三木逸子先生をはじめ部員の人たちが温かく見守っていただき、感謝しています。とにかくゴルフに専念できる環境で毎日、学校とゴルフの繰り返しなので楽しくてたまりません」と笑顔で話す。「土曜日、日曜日は朝から晩までボールを打っているので1000球は超えています。先輩や男子と勝負したりしているので飛距離も伸びています」と早くも「明徳効果」を実感している。

 今大会はあくまで「100%新車館」のチームの選手として出場する。「明徳義塾中の須藤弥勒」としてのデビュー戦は、10月の四国ジュニア選手権秋季大会になる予定。「シンガポールで良い結果を出して、明徳に帰りたいです」と弥勒は言葉に力を込めて話した。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。14歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ多くの企業から推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。今年9月に群馬県内の公立中学校から高知・明徳義塾中に転校した。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

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