
12番、ティーショットを放つ鈴木愛(カメラ・谷口 健二)
◆米女子プロゴルフツアー TOTOジャパンクラシック 第2日(7日、滋賀・瀬田GC=6616ヤード、パー72)
19年大会覇者で日米通算21勝の鈴木愛(セールスフォース)が7位で出て1イーグル、5バーディー、2ボギーの67をマークし、首位と2打差の4位に浮上した。
31歳の鈴木がロケットスタートを切った。出だし1番で残り59ヤードから58度ウェッジで放った第3打が直接カップに入る“ダンクイーグル”を奪取。カップが日本ツアーで通常使われる金属製でなく、大会用のプラスチック製だったため「カ~ンっという音が響かないので、あまり入った気はしなかった」と苦笑いを浮かべた。
2週前まで5試合連続の予選落ちを喫した。「なかなかここまで落ちることがない。予選が気になりすぎて上が見られず、そこに照準を合わせて邪魔な気持ちが入りすぎて、カップばっかり気にしすぎてミスする悪循環が多かった」と苦戦の日々が続いた。
前週は当初の予定通り大会に出場せず「ちょっとゴルフが嫌だった。感覚が悪すぎたので全く練習をやらず、10日間くらいクラブも握らなかった」。人気グループ・なにわ男子のライブ、ディズニーシー、ショッピングやゲームを買うなど楽しんで「リフレッシュできました」と笑みを浮かべた。
今週の月曜から練習を再開し「打ち方を忘れてました。いい意味で感覚が抜けて、いい感じで振れてます。本当に久しぶりに良かった。やっとちゃんとゴルフしてるなというところまで戻ってこられた」と充実の表情を浮かべた。
初日から首位を譲らずに完全優勝した19年大会は「覚えてます」と鈴木。前回優勝時に使用していたピンク色のパターを2週前から数年ぶりに投入し、「一番簡単なので、調子が良くなくてもまっすぐ転がってくれる」。この日も5メートル以内のパットを次々にねじ込み、パターに助けられた。
今大会で優勝すれば、来季から2年間の米ツアー出場資格を獲得できる。「絶対に行かないです。日本が移動も短いし食事もおいしいし、一番いい。英語を話せないし、食事も好き嫌いが激しいので海外は向いてない。以前は(米ツアーを)夢見て行きたかったけど、31歳になったら行きたくない」とキッパリ言い切った。
予選カットがない今大会。首位と2打差で臨む週末へ「棄権しない限り4日間できる。週末に残ることが久しぶりだし、体力が持つか心配だけど、楽しくプレーしたい」と力を込めた。

