アマ吉田優利、4差3位V戦線残った 畑岡奈紗以来アマ2人目のメジャー優勝&7人目のツアー制覇挑戦


7番でバーディーを奪い笑顔の吉田

7番でバーディーを奪い笑顔の吉田

 2位で出たアマチュアの吉田優利(19)=日本ウェルネススポーツ大1年=が4バーディー、2ボギーの70で回り、通算7アンダーの3位と奮闘した。4月の全米女子オープン日本最終予選を勝ち抜いた美人アマは、「母の日」の最終日に4打差逆転で1988年のツアー制施行後、畑岡奈紗以来アマ2人目のメジャー優勝&7人目のツアー制覇に挑む。

 風が強まり、アイアンショットの乱れた後半はピンチの連続となった。吉田は、それでも涼しげな表情は崩さず。16番はグリーン右奥ラフ40ヤードから、52度のウェッジでの第3打を2メートルへ寄せてパー。17番もグリーン左奥から1メートルに寄せてパーセーブ。「我慢という一日。なかなかショットがうまくいかない中で、リカバリーがうまくできて2つ伸ばせて良かった」。大会唯一出場のアマチュアが堂々たるプレーで、メジャー舞台で優勝戦線に踏みとどまった。

 ツアーで自身初の最終組。ギャラリーに囲まれたが、冷静なプレーを貫いた。同組の渋野と談笑する場面が目立ち「優しい方で、楽しいラウンドになりました」と感謝した。ペとともにツアー屈指のパット巧者2人を相手に「私も入れるしかないと思った」と吉田は硬く速いグリーン上でさえを見せて計24パットだった。

 17年ヨネックスレディス9位がツアー自己最高成績。6月の海外メジャー、全米女子オープン出場も決めており「明日は優勝や結果よりもプロセスが大事。一打一打、集中して貴重な経験を積みたい」。アマ・ナショナルチームの同期で、先月のアジア太平洋女子アマ選手権を制した安田祐香(18)=大手前大1年=らからは「頑張ってね」などと激励のLINEが届き、「レベルの高い切磋琢磨(せっさたくま)できる仲間。ありがたいですね」と力に変えた。

 最終日の12日は母の日だ。全試合に母・亜紀子さん(42)が帯同し、身の周りのサポートをしてくれている。「母の日は、いつもはカーネーションとかお花をあげています。明日は笑顔と、いいプレーをプレゼントできるように頑張ります」と吉田。16年日本女子オープンの畑岡奈紗は最終日4打差逆転劇だった。新元号・令和最初のメジャーで、歴史的快挙に挑む。(榎本 友一)

 ◆ワールドレディスサロンパスカップのアマチュア最高成績 2008年のメジャー昇格後では、13年大会のリディア・コ(ニュージーランド)の4位が最高。メジャー昇格前では04年大会の諸見里しのぶ、1973年大会のリューバン・Cの3位が最高位。

 ◆ワールドレディスサロンパスカップの最年少V 2015年大会の田仁智(韓国)の20歳273日が大会最年少記録。日本人では、14年大会の成田美寿々の21歳215日が最年少。渋野か吉田が優勝すれば大会最年少記録を更新。

 ◆初優勝がメジャー 渋野か吉田が優勝すれば、18年日本女子オープンの柳簫然(韓国)以来13人目。日本人では、16年10月の日本女子オープンのアマチュア・畑岡奈紗以来8人目となる。

 ◆吉田 優利(よしだ・ゆうり)2000年4月17日、千葉・市川市生まれ。19歳。10歳から父・英隆さんの影響でゴルフを始める。12年の関東小学生ゴルフで優勝。16年後期からアマチュアのナショナルチームに選出。麗沢高3年時の18年6月に日本女子アマ選手権、8月に日本ジュニアを制して03年の宮里藍以来の同一年アマ2冠を達成。157センチ、59キロ。家族は両親と弟、妹。

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