「ゴルフ天才少女」須藤弥勒が全日本選手権で首位タイ発進 「優勝賞金100万円目指します!」


須藤弥勒(手前)はプロパッティングツアー全日本選手権の予選ラウンドを首位で通過した(提供写真)

須藤弥勒(手前)はプロパッティングツアー全日本選手権の予選ラウンドを首位で通過した(提供写真)

 史上初のジュニアゴルフ世界4大メジャーのグランドスラムを達成し「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(ゴルフ5)が12日、第2回プロパッティングツアー全日本選手権(栃木・那須小川GC)の予選ラウンドを首位で通過し、13日の決勝に進出した。男女のレギュラーツアーに出場経験がある選手やグリーンのライン読みを得意とするプロキャディーが参戦する中で大健闘している。

 パッティングツアーは、その名の通り、パットだけのグリーン上の勝負。約2メートル~約20メートルの距離で18ホールが設定され、パー36で争う。ツアー最終戦の今大会にはポイントランクの上位選手だけが出場権を持つ。2日間で予選、敗者復活戦、決勝を行い、賞金総額300万円(優勝100万円)を争う。ポイントランク6位で最終戦に進出した弥勒は予選の2ラウンドをイーブンパーの72で回り、首位タイで通過した。

 「プロゴルファーになった時、最終的にはパットの勝負になります」という弥勒はグリーン上で実戦経験を積むため、昨年からプロパッティングツアーに参戦している。今年8月には日本女子プロゴルフツアー通算23勝の横峯さくら(エプソン)の父で元コーチ兼キャディーの横峯良郎氏に弟子入り。弥勒や両親が「監督」と呼ぶ横峯氏の指導のもと急成長を続けている。「横峯監督の指導でショットは良くなって飛距離が伸びています。パットも感覚が良くなりました。きょう、いいスタートを切れたのも横峯監督のお陰です」と弥勒は感謝した。

 今年からアマ資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になり、抜群の実力と存在感を持つ弥勒のもとにはオファーが殺到。その中で「ゴルフ5」と所属契約を結ぶなど、現在、12社・団体のスポンサーを持つ。また、今年のアマ規定の改定で、ドライビングコンテストやパッティング大会などではアマチュアは上限なしで賞金を得ることもできるようになった。今大会は賞金総額300万円。優勝100万円、2位50万円、第3位30万円。16位(5万円)まで賞金を獲得できる。

 13日に行われる今大会の決勝は予選のスコアは持ち越されない。12日の予選を通過した選手と13日の午前中に行われる敗者復活戦をクリアした選手が再び「0」からスタートする。

 「私は毎日、必死に練習しています。ここまできたら、全日本選手権というビッグタイトルと優勝賞金100万円の獲得を目指します!」。予選首位と勢いに乗る弥勒は堂々と話す。11歳の少女が、その腕で100万円ゲットを狙っている。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。11歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇し、頭角を現す。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、今年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。今年8月から横峯良郎氏の指導を受ける。現在、ドライバーの飛距離は約210ヤード。家族は父、元フィギュアスケート選手の母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。145センチ、52キロ。

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