
雷雲接近で競技が順延となり引き揚げる暫定首位の安田祐香(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン第1日(11日、埼玉・石坂GC=6585ヤード、パー72、報知新聞社など特別協力)
雷雲接近のため、競技が順延され、出場108選手のうち33人しかホールアウトできなかった。14ホールを消化した安田祐香(24)=NEC=が7バーディー、ボギーなしの7アンダーで暫定首位。昨季、念願の初優勝を挙げた人気女子プロは、2勝目に向けて近隣の街の練習場へと向かった。第2日(12日)は、午前7時から第1ラウンド(R)未消化分と第2Rが行われる。
回った14ホールのうち半分がバーディー。しかもボギーなし。それでも、安田祐に会心の笑みはなかった。
3番で10メートルのバーディーパットを沈めると、6番まで4連続バーディー。「(3番で)長いパットが入って流れが良くなりました。ショットは悪かったので、これから練習します」と冷静に話した。
兵庫・滝川二高3年時の18年大東建託・いい部屋ネットレディス3位をはじめ、アマ時代から活躍。20年にプロ転向後、初優勝まで苦しんだが昨年9月、悪天候で27ホール短縮競技となったミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで涙の初優勝を飾った。「今年は前半で1勝したい」と2勝目に意欲を示す。
雷雲接近のため、試合会場の練習場は使用不可。避雷針があり、一般営業している近隣の街の練習場へ向かった。トーナメントで首位に立つ人気女子プロが隣の打席で練習していたら、アマチュアのおじさんゴルファーはびっくりするはず。ただ、24歳はあくまで冷静。「ティーショットが思うようにいっていないので、何かヒントを得られれば」と話した。プロゴルフの世界で「初勝利より難しい」と言われる2勝目に向けて集中している。(竹内 達朗)
【蛭田】 〇…17ホールを消化して5アンダー。暫定3位の27歳は最終18番で、わずか30センチのバーディーパットだけを残してホールアウトできなかった。「ボールを置こうとしたところで、中断のサイレンが鳴りました」と苦笑い。短いバーディーパットをしっかりと決めれば、首位と1打差に迫る。「ゴルフの調子は悪くはないので、明日も頑張ります」と前向きに話した。