中島啓太、ベスト64で2位浮上 2週連続2位雪辱“金谷の壁”崩す「パターがいい距離感が出せている」


10番、ティーショットを放つ中島啓太(カメラ・谷口 健二)

10番、ティーショットを放つ中島啓太(カメラ・谷口 健二)

◆男子プロゴルフツアー ASO飯塚チャレンジド 第2日(9日、福岡・麻生飯塚GC=6809ヤード、パー72)

 2週連続2位の中島啓太(22)=フリー=が1イーグル、6バーディー、ボギーなしで、この日のベストスコア64で回り通算13アンダーとし、10位から首位と4打差の2位に浮上した。前週のBMWツアー選手権森ビル杯で敗れた金谷拓実(25)=Yogibo=が17アンダーでトップを快走中。プロ初勝利となるツアー2勝目へ、“金谷の壁”を突破する。

 前半17番パー5。3打目地点に到着した中島の目には、カップまでの軌道が見えていた。グリーン左奥からの20ヤードを52度のウェッジで放り込むチップインイーグルを奪うと、一気に加速した。「7ヤード先に落として転がすというイメージは出ていた。すごくいい流れで試合を進められた」。ポーカーフェースを崩すことなく、静かに汗をぬぐった。

 2週連続2位で迎えた今大会も、好調を維持している。「ショットももちろん悪くないが、パターがいい。すごく距離感が出せている。そこが良くなってきて、気持ちの余裕が出てきたところが一番大きい」。2週前の週のミズノオープンからパターをテーラーメイドのプロトタイプ(L型ネックのブレードタイプ)に変えた。「打感をちゃんと自分で感じるようになったので、距離感も出る」と、新しい武器に信頼を置く。

 2021年パナソニックオープンで史上5人目となるアマチュア優勝を果たし、昨年9月にプロ転向した。プロ初勝利まで、あと一歩が届かない。ミズノオープンはプレーオフの末に敗れ、前週のBMWツアー選手権森ビル杯では金谷に屈した。「ボールに魂が宿っている。一緒に戦っている方からしたら、今一番手ごわい相手」という金谷と、再び最終日最終組で戦うことを望んでいる。「まずはそこに一緒に入ることが大事。明日もしっかり伸ばして優勝争いに残れるように頑張りたい」。早々に訪れたリベンジのチャンスに、静かに闘志を燃やした。(高木 恵)

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